虚用叢

見渡すかぎりうつろなくさむら

2022年度家計報告

 労働者として定期収入を得ることになった2022年度。支出とあわせて簡単に振り返る。

全体収支

 はじめに、全体の収支を出しておく。総支出184万円、総収入174.7万円、しめて10万円弱の赤字。収入は予定より多かったものの、それ以上に予定外の支出が膨らんだ。といっても単年で問題になる額でもなく、労働初年度としては及第点としたい。

2022年度の家計

食費

 次に、支出の内訳をいくつか見ていく。まずは食費。これは1.34万円/月で前年度とほぼ変化なし。物価高が直撃しながらも家計を圧迫しなかったのは、主食としていたカルビーフルーツグラノーラ業務スーパーオートミール(500gで127~円)に変更したことが最も大きい。高騰する輸入肉や鶏卵に代えて大豆の摂取量を増やすなど、栄養バランスを取りながらその他臨機応変に自炊を継続した。献立はきわめて偏っている一方で、栄養素は偏っていないつもりである。いまのところ体に問題はない。労働で消費エネルギーが増えた分、おそらく摂取量も増えた。

日用品

 労働により消耗品代がかさみ、前年度比+1.4万円。ハンドクリーム、洗濯用洗剤、靴、靴下など。

娯楽費

 問題児。前年度比+24.3万円の29.2万円。ほぼスマホゲーム代だった前年度から内訳は様変わりしており、ピアノ関連で13万、ラブライブ!スーパースター!!関連で15万ほどを占める。ピアノは初期投資を終えたため、レッスンの受講等始めなければ次年度は落ち着くはず。スパスタは展開次第では今後さらに響く。スクフェス2に課金するつもりはないが、決定済みのアニメ3期円盤、新曲CDに、ライブ数公演は行くだろう。お金のかかる趣味だからと辞めることもできるが、労働のモチベーションでもあるから難しい。最も高コストのライブ現地が最も幸福度が高いのである。ちなみに本年度から図書は基本的に教養費でなく娯楽費とすることにした。といっても新刊はほとんど買っていないが。

教養費

 全額、介護福祉士実務者研修代。今後実働時間要件を満たして介護福祉士を取るなら不可欠な資格であり、昇給により3年余りで回収できる金額となっている。このように、労働がなければ購入しないような書籍や講座を教養費とすることにした。語義と逆行するようで少し哀しいが。

光熱費

 物価高直撃その2。乗り換えの節約分を軽く凌駕し、電気ガス合わせて前年度比+2.4万円。この冬は寒かった気もするし、大豆を煮まくったし、労働で風呂の頻度も増えたしで仕方ないかなと思っている。子どものころは空調を我慢することは美徳だと信じていたが、いまでは快適な室温より優先する出費などないと考えるようになった。

住居

 交渉により11月から家賃が0.3万円/月安くなった。一時期引越しを検討したものの、わたしはなんだかんだ8年住んだいまの部屋と大阪北部地域をとても気に入っている。守口市寝屋川市だと1万円くらいは家賃相場が下がりそうなのだが、あの辺りどうなのだろう。

新聞

 夕刊付きで2500円という破格の学生料金のまま購読させてもらっていたのだが、2月の途中で解約した。教養というよりは娯楽で、元々毎朝読むというより、何かこれといったやる気がないとき、穏やかに過ごしたいときに数日分まとめて読むということが多かった。ところが、そういった時間をピアノの前に座るように意識するようになってから大幅に読む時間が減り、積み上がっていく未読の山を負担に感じるようになったので解約した。開けば目に入る政治、経済、社会、スポーツ、書籍、福祉、教育、投書、エッセー、季節の話題など、自分から拾いに行くのが難しいジャンルまで手広い会話デッキの供給源が断たれた。しかしなあ、いまの世は情報があふれすぎていてお腹いっぱい、むしろ毒とすら感じることもある。実際のところ、無料のネットニュースや一部のデジタル新聞もいっさい能動的に読んでいないし、Twitter辞めるか新聞辞めるかで、Twitterは辞められなかった結果がこれである。

収入

 退職も転職も副業もせず、この1年週3労働を続けた。1186円/hから最低賃金の上昇と資格取得による70円の昇給、国からの介護従事者向けの一時金、人員不足に伴う残業と一時的なシフト増、これらの影響で想定より多い165万円の稼ぎだった。雑収入はマイナポイントや無職非課税時代があったことで恵まれた給付金などで、次年度はほとんど見込まれない。昇給があるか、残業が落ち着くか次第なところもあるが、本業の稼ぎは今後も同程度になるだろうか。

2023年度に向けて

 生活スタイルを変える必要はとりたててない。雑収入がほぼゼロになるとして、同じように生活すればピアノ代と資格代がない分で黒字が見込まれるためである。労働を週3からさらに減らしたいという思いもなくはない。だが、労働には給与面以外に自分には必要悪でもある。運動、対人コミュニケーション、社会性の維持、非利己作業の訓練、こうしたことを半強制的にする場として、現在の週3というペースはちょうどよいのではないか、これがこの1年の感覚である。

 何か他にやるとすれば、経済的自立を契機に、広い意味での交際に挑戦しておくべきではないかと思っている。とはいえ、現状のわたしの支出水準からすると、移動ひとつ、食事ひとつとっても高くつく。どうして人間というのは、集まると使うお金が増えるのだろうね。なんにせよいま失うものは若さしかない。アクションを起こすのが目標ということで。