虚用叢

見渡すかぎりうつろなくさむら

夕方に寝てもいい

 最近、夕方に眠るようになった、それだけの話。仮眠ではない。カーテンを閉め、照明を落とし、そのまま朝まで寝るのだ。眠くなければ、やりたいことがあれば、夜まで起きていることもある。日課にしているというより、日の出ている時間に寝ることをためらわなくなったということだ。

 別にこれを他人に勧めるわけではない。たんにいまの自分の生活に合っているのだ。労働は 7 時出勤 16 時退勤で固定になっていて、朝はともかく、問題は退勤後である。16 時半に帰宅、だらだらと夕食とシャワーを済ませても、まだせいぜい 18 時だ。すぐ寝るのはもったいない。怠惰なわたしでも、さすがに何かしたいと思う。しかしながら、何かしたいと思うだけで、実際には疲労でろくなことができない、しない。アニメは無理、ピアノなんてとてもじゃない。ゲームはスマホ限定、それもアクションなしの周回ポチポチゲーがやっとだ。Twitter はできるが、夕食時でだいたい終わっている。「きょうも疲れたナー」、「カス労働だったナー」なんてボーッとしているだけで、時間が過ぎたり過ぎなかったりする。これこそ、もったいないのではないか。

 さほど眠気はないが、思い切って消灯してみたのだ。ハンモックに身体を預け、イヤホンを着ける。暗くても、耳は聞こえるし、雑念も消えない。腹から声を出して、歌う。呼吸に合わせて、背中が上下しているのがわかる。自分の絶叫に負けないよう、ミュージックの音量を上げる。夕方だからいいよね? 二重窓にもしたし。同居人もいないし。

 安眠できているかはわからない。無線とはいえイヤホンが気になるのか、一度は目が覚める。それでもミュージックは流すことが多い。歌は幸せな気持ちにさせるから(澁谷かのん)。

 これまでは 5 時ごろに起きて、朝食ついでに 30 分アニメを 2 本見てから出勤していた。元々睡眠時間が足りていなかったわけではないので、就寝が早くなった分、 4 時に起きてもう 2 本消化できるようになった。この点は明確に生活改善になっている。フォロワー(および世の中のひと)と生活リズムが合わないのは以前からで、これはもう仕方ない。

 夕方に眠る。なんでこんな簡単なことに気がつかなかったのだろう。つい先日、帰省をしたのだが、他人と合わせる生活をしていると、そもそも夕方に眠るのは難しい。自分が寝たい時間には、まだ夕食が始まってすらいないなんてこともざらだ。労働だったり、娯楽だったり、交際だったり、社会の枠組みの中で生きている以上は、個人の生活リズムもある程度縛られてしまうのだ。それはともかくとして、帰省中、絶叫できなくて気が狂いそうだった。なんだがますます他人との同居生活なんて考えられなくなってきたナー。

2024 夏アニメ感想

 

ATRI -My Dear Moments-

 OP のタイトルクレジット部門、金賞受賞作品。アトリが萌え。アニメの女の子を見て萌えるのはいつものことなのだが、アトリは萌えだけじゃなくえっちだったというのが特徴的。いや、アニメの女の子がえっちなのもよくあることだが、アトリのえっちさは「えっちしたい」のえっちさなのだ、これがわたしにとっては珍しい。ED の「YES」ってそういう意味?と冗談で思っていたら、ほんとうにそういう意味だった。「ヒューマノイドは心を持ちうるか」が本作の主題の一つだったが、そんなことは些細なことである。心が無くとも、好意的な印象を与えるだけのたんなるプログラムであったとしても、そこに魅力的な相手がいて、毎晩をともに過ごせるのならそれでよいではないか。むしろ心なんて無い方が都合が良いくらいかもしれない。一方的に寂しさを埋めてくれるだけの、ただのヒューマノイドが、わたしは欲しかったのだ。

 一視聴者の苦悩をよそに、物語はプラトニックに進んでいく。肉欲に溺れないことが、ヒューマノイドを人間的に扱うことだとは言いたくないが、一面ではあるかもしれない。一発殴れば完全アウトだったり、勉強や成長が美徳とされたり、現代文明を取り戻すことがハッピーエンディングだったり、ポストアポカリプスな世界としてはお上品すぎて物足りなさはあった。ゲームにとどめず、道徳の教科書にしよう。

 終盤はアトリの情緒の発達と反比例してやや冷めながらも、アトリと夏生の主従関係が一部逆転していたのは良かった。アトリがやりたいと思う行動を夏生は尊重し、夏生が一刻の泣き言を吐いてもアトリはその裏にある信念を汲取る。これは成長した高性能ヒューマノイドにしかできない、人間とロボットの新しい在り方だったなと。

 

異世界スーサイド・スクワッド

 派手なアクションが常に高品質で提供されるので、見ていて飽きることがない。WIT STUDIO に求めるアニメってこういうのだと思う。元ネタがアメコミにあるらしいが、そちらはミリしらのまま。それでも問題なくメインキャラ一行の掛合いや露悪的な行動を楽しめた。アメコミキャラと日本的な異世界概念を繋ぐことが一種の新しい試みだったのかなと思うが、そちらはなんとも。魔法での俺ツエーなんかも多少はあるけれども、現実世界側の干渉が大きすぎた印象。異世界側の住人もかませもとい引き立て役みたいなのばかりであったし、萌えも遠ざけていたし、あくまで一行が無法する非現実の世界のひとつとしての扱いだったように感じた。個人的に異世界概念というのは、視聴者にとってうれしい要素を都合よく提供できる世界だという認識で、そこに齟齬があったのかもしれない。

 

【推しの子】第 2 期

 第 1 期をはるかに凌ぐ面白さだった。2023 春では佳作の中の一つだったのが、2024 夏では頭一つも二つも抜けていたかなと。舞台編はまさしく映像の芸術。稽古のときから、カメラってこんなに大胆に動かしちゃっていいんだ、原色エフェクト塗れにしちゃっていいんだ。それこそ「2.5 次元なんて」と思っている側だったけれども、実物も見てみたくなったよね。

  2 クール目に入って主要キャラクターの情報に厚みが出てきたことも、面白さを増幅させている。第 1 期ではやや分散していたように見えたヒロインレースも、有馬―黒川断層帯(言いたかっただけ)の 2 トップに絞られ、より対立構造が強調されている。復讐心に取憑かれていたアクアが自身の恋心を認めていく過程に、彼女らの奮起は欠かせない。舞台作品とのオーバーラップも見事だった。

 舞台が終わってエンタメとしては落ち着いたと感じていたら、ルビーちゃんを闇落ちさせるとはね。妹としてはっきりとヒロインレースから完全に降ろし(この先復帰はしないよね?)、別路線で攻めるようにしたのは英断だと思う。アイドルアイドルしていて、前世ありで血筋も良しと、ずっと期待していたので、ようやくこれから真の強キャラとして開花しそうでわたしはとてもうれしい。エピソードとしてはこのうえない黒川あかねに恋できないのって老いなのかなあと悲しくなっていたが、この先に情熱を取っておいたんだ、きっと。女の子の心が死ぬアニメは名作。

 

俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~

 スキルって何だよ(哲学)。パリイって何だよ(哲学)。世界観のチープさに対してどうしてこんなに面白いのか。最終話のサブタイが出たシーンで最高に熱狂したよね。このタイトルのアース・スター原作がシンプルにアニメのクオリティで殴ってくるというのも意外すぎる。

 

ダンジョンの中のひと

 ダンジョンの萌のひと。ベイルヘイラ・ラングダスさんには一生両手を広げてくるくると回っていてほしい。いや、たまに胸の前で指先を合わせて上目遣いもしてほしい。外のひとと会わないときも着替えをもっとしてほしい。そのミニリュウみたいな丸い短いあごから、甘えた声を、おどろおどろしい声を、もっと聞かせてほしい。もちろん、わたしは関係ないみたいな顔をして突っ立っているクレイさんも一緒にです。

 

杖と剣のウィストリア

 作画が良くなければ視聴中止していただろうほどに、前半は学生のおままごと感がきつかった。それも計算だったのかと思うほどに、後半の共闘と絶望イベントは熱かったね。なるほどダンまちが重なって見えることも。パースの利いた画からタタタタタタッと超ハイテンポで靴音を鳴らして、バッとカメラを引いてズバーンと一撃なアクション、爽快。天野聡美さんは個人的にデレマスでの第一印象が悪すぎたのだが、今作でかなり株が上がった。耳をリセットしておかないといけない。

 

天穂のサクナヒメ

 サクナが成長していくさまがいとおしくってたまらない。それはそれとして序盤の駄女神っぷりも好き。あくまで第一印象は子どもなのだけれども、キャラデザ、声、口調、しぐさ諸々がそこはかとなく神々しさや頼もしさを感じさせて絶妙。人の子らとの共同生活がいっそうそれを引き立てるのだと思う。

 最小単位で営まれる古来の農村という舞台も見どころ。ひとが社会をつくるのも然り、社会がひとをつくるのもまた然り。生き延びるため、必要に迫られて共生の道を歩むというのが、人間の在り方の面白さであり、それが厳しい稲作文化の興りをつうじて克明に映し出される。「〽根付きの悪さぁヨー 心根弱さヨー 泥に足沈め 腰を折る」。和洋渾然の劇伴もとても良かった。アニメを見ているだけで、ロールプレイをしている気分になるよね。ゲーム原作っぽさでついでに書き足しておくと、羽衣アクションめちゃくちゃ楽しそう。

 

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん

 比重の大きすぎる会長選パート以外は面白かった。それからヒロイン下げ主人公上げもきつかった。マーシャさん派ですね、声が良いので。

 

菜なれ花なれ

 お話はあまり楽しめなかったかな、応援チアって全部ウソだと思っているので。野球に女の声と振りがいるか? 応援というモチーフを主体にするのって難しいと思うのだが、作中においても応援される側の描写、掘り下げが物足りなくて心を動かされなかった。たとえばかなたや毬のイップスって応援そのものより描き甲斐のあるテーマだと思うのに、あっさりなってあっさり治ってみたいな印象しかない。

 主題が合わない以上、他で楽しみたかったがそれもあんまり。菜にも花にもならんでもええ、でも海に行ったら水着にはなれ。百合も波動を感じているときが一番おいしいので、その点でも第 2 話がピークだった。

 

逃げ上手の若君

 第 1 話の映像表現に圧倒された。間違いない作品だと確信したために後回しにしていたら、夏が終わっていた。第 2 話を見たのは 10 月に入ってからです(てへ)。

 足利尊氏しか聞いたことのある名前がない無教養で、真っ先に浮かぶ感想が「女の子のキャラデザが萌え」で申し訳ない。だって正直な話、温泉談議がちゃんと恒例化されていたら、もっと服を脱いでいたら、巫女ちゃんの出番があったら、恋愛、疑似兄弟愛要素マシマシだったら、熱量は数段上がっていたでしょ?

 

2.5次元の誘惑

 コスプレって見る側、撮る側からすればレイヤー自体の女性性が目当てだろうという偏見が根幹にあり、どこまでいっても本作を楽しむうえでの強烈なデバフになる。漫画やアニメを媒体として描かれているからマイルドに見えているだけであって、二次元至上主義の主人公だって、メタ的には三次元の存在であるヒロインにどぎまぎしているわけだろう。それはそれとして、記号的に消費するなら 753♡ の見た目と山根綺さんのキンキンしたボイスはとても好き。

 

BEYBLADE X

 第 39 話から最新第 51 話まで。 1 週お休みからの次話から新章ということで一区切りのようだ。丸一年おつかれさま、少年期以来に玩具に興味がわく、楽しい作品だったね。クロムは終盤おもちゃにされていた印象しか残らなかったので、新章にはシンプルに強さを感じるキャラクターとエピソードを期待したいね。強キャラが好きなので。既存だとバーンが一番の好みだったのだが、それも終盤では解説役に回されてしまっていたし。クロムでもバードでもキングでもよいし、それこそ新キャラでも。

 

ポケットモンスター(2023)

 第 57 話から最新第 67 話まで。ストーリー上もテラスタル研修を修了してちょうど一区切りついたところだね。テラスタルの画、どれもばっちばちに決まっていて最高だった。原作未プレイなのでキャラクターに思い入れはないのだけど、皆大事にされていることが伝わる。そんな作画の良さを俯瞰する自分の他に、リコのことばかりを見ている自分がいて、これは一年以上経ってももう変わらないなと。モノローグでいっぱいになって心配の絶えなかった彼女を忘れることなく、いつまでもその挫折と成長に胸を打たれてしまうのだろう。これからも彼女たちに幸多からんことを。

 キャラクターに愛着が形成されると、何でもない一話(何でもないことはない)もすごくうれしいのだよな。たとえば第 60 話なんかは、要約では丸々カットされそうな、ストーリー上の進展に乏しい回かもしれないけれども、視聴後にいとおしさでいっぱいになったことを覚えている。秋からの新展開でも、ゆっくり進んでくれていいのよ。それから、かわいい、間の抜けた感じの ED も欲しいね(ヨクバリス)。

 アニメの話が出たときにとりあえずで薦めてきた作品なのだが、さすがに話数が多くなって苦しくなってきた。でも、これからも変わらずおすすめしようと思う。リコロイはいいぞ。

 

真夜中ぱんチ

 すごく面白かったのだが、最速放送に対して配信が遅くて視聴が滞りがちに。どうせ追いつきようがないからと、どんどん後回しになってしまった。結局この感想を書き始めてから一気見。ことば数は多いのに静かな空気感が独特な ED が癖になる。育美さんの技も光るね。

 公的自己意識の高いやつらと低いやつら、両極端な人物ばかりだった印象。真咲は高すぎる側で、他人からどう見られているか、自分たちをどう見せるかを考えすぎることが、良くも悪くも動画配信者としての才能でもあり呪いでもあった。一方で、りぶや苺子はそれが低すぎる側で、配信者として(社会の一員としても)大失態もするし、真咲とのコミュニケーション不和も生んでいた。それでも最終的に丸く収まったのは(のか?)、個々人のタフネスと、同じ釜の飯を食った絆があったからなのかな。

 世の中も、対人関係も、大概気まぐれだ。頑張れば頑張るほど数字が上がるとは限らないし、期日は突然やってくるし、切り取りで炎上するし、寝不足で暴言も吐くし。でも、動画にはならないつまずいて立ち止まったときに思い出す記憶が、楽しくて大切なものだったと気づくというのも、それで後から取り返しがつくというのも、この作品の温かさだったなって。

 

負けヒロインが多すぎる!

 タイトルからは想像もつかないほど、その実ヒロインたちに誠実な作品だった。随所に挟まれる空とヒロイン視点のカットが印象的。ありがちかもしれないが、校舎屋上からの初夏の空に、落涙し、破顔もする青い髪の少女に、瞳が吸い込まれた。「焼塩の走っている姿を見て、初めて心だけでなく体も振られたことに気づいた」という吐露が味わい深い。青春を、その若い身体でいっぱいに感じるんだ。「ED で走るアニメは名作」と言うけれど、一人称視点で校舎を駆け抜ける ED が爽快だった。

 メインとして描かれる八奈見、焼塩、小鞠はいずれも、男性向け作品の正統的ヒロイン像からはあえて外してデザインされているように思う。髪は癖っ毛で、女同士での連帯が強い。多少のサービスシーンはあるものの、温水のことを簡単に好きになるでもなく、それどころかいつまでもひとつの失恋を引きずり続ける。一視聴者として、ここには萌えとか恋とかの感情より、別世界に生きる等身大の女の子へ向けたフラットな視線があったように思う。だからこそ、佳樹たむが萌えを一身に体現していたんですねえ。

 

〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン

 ABEMA の最新話無料を逃してしまい、未完走。でも、ここに完走するぞという意志を込めて。まあ近いうちにまた見放題をやるでしょう。

 

モブから始まる探索英雄譚

 ED からも明らかなように、ロリを大事に、魅力的に描くという一本だけで、強かなアニメとなりうるのだと身に染みた。だからこそかしましパーティーの存在には懐疑的だったが、安易なハーレム路線にとどまらず、おねロリやタイトル回収である英雄にも話が繋がっていったことが興味深い。ABEMA で一週間しか見られないのに、毎週欠かさずついていけたくらいにはうれしい作品だったね。

 

ソードアート・オンライン(2012 夏)

 今期の見てなかった名作回収枠(不定期)。視聴継続できていた春作品を完走し、その未完待ちと夏作品待ちの間で見たやつ。春の離脱作品を後追いするモチベもなく、ゲームに興じていたから、ちょっとゲームものの大家を見てみたいなみたいな動機だった気がする。感想があまりに旬でないので報告だけ。DMM TV に SD 画質しかないの残念すぎ、面白すぎて「アスナは俺が守護る」状態だったのだが、 2 期以降に進むと夏アニメに戻れなくなる気がしてナーヴギアを取った。秋にも関連した新作があるようだが、履修するにしても順番的にもっと先の話かな。

 

総括

 春のビッグタイトル大集結と比べると見劣りするかと想像していたのですが、いざ始まってみると今期も大豊作でしたね。暑すぎてアニメ以外も含めてあらゆるやる気が地の底に落ちていたのですが、それでもこれだけ完走できたのは、ひとえに作品が充実していたからでした。 4 話辺りで止まっている作品が 10 あまりあるので、秋がそろうまでの繋ぎでもう何本かここに追記できると良いなと思います。

 テレビを失い、DMM TV 一本(と ABEMA の無料)で視聴をするスタイルになって 2 クールが過ぎましたが、テレビ放送に対してラグがあるものが多く、リアタイはしないまでも TL 内外で感想や最新情報が流れているのに自分はまだ見られないという状況には、歯がゆいものがあります。話題作ほど後回しする癖がつきそうで困ったものです。来期には思い入れのある「ラブライブ!スーパースター!!」の第 3 期がありますが、いまだけ NHK を契約したいとさえ思います。独占配信作の存在も含め、もっと配信視聴勢に優しい世界になってほしいと願いつつ、この秋もアニメを楽しんでいきたいですね。

聖地の在処

 「ツイートの頻度は人生の進捗に反比例する」という主張を見たことがあるが、少なくとも自分の場合はあまり当てはまらない気がする。そもそもネットにおいても口下手で普段のツイート量が大したことがないというのはさておき、それが極端に減る機会というと、たとえば独りで(ネット上で共有することなく)淡々とビデオゲームに没頭しているときがそうだ。これには人生の停滞の実感が伴う。順風に進んでいるとはとても思えない。

 この夏はあまりに暑くて、唯一空調のある居間で、朝から晩まで、あるいは晩から朝まで、寝そべって古い携帯機かスマホゲームをポチポチする日々を過ごした。

 つい先日、寝坊で初めて労働に遅刻した。それも同じ週に二度だ。ゲームだけが原因ではないのだが、少なくとも遠因に含まれることは間違いない。ゲームだって、人生の停滞だって、悪くない。スマホゲームの方は職場で流行っていて、同僚に薦められたものだ。それで遅刻したのだから皮肉なものである。結局、プレイを始めたことを隠したままアプリを消した。

 一度目の寝坊の前夜、卒業以来に高校の部活の同期たちと会った。なんなら、こっちの方がずっと近因である。ふたりのあまり変わらない姿をうれしく思った。たんなる友人というより、かつての学友、戦友といった関係に近いのかもしれないと、再認識あるいは新発見するような不思議な時間だった。彼らと話す自分が、当時の偉そうな口調で淀みなくことばを発することにも驚いた。帰省して親と話すときの自身への違和感と同じだ。つまるところ、絶対的な人格などなく、他人に相対して初めて都度人格が顕現するのだろう。しかもそれは、年月が経っていても、当人が忘れていても、変わらず現れる。

 かつての自我を表出させながら、現在の労働観についても話をした。この矛盾には思いの外自己同一性が崩壊するような感覚はなく、ブログで赤裸々に綴っているのと同じように吹っ切れたのかもしれない。それこそ、同期たちはよほどまっとうに人生を進捗させているにもかかわらず、だ。ふたりの反応が、いまのわたしが昔のわたしの延長にあることを自然と認めているように見えて、それにも心が安らいだ。

 一方で、働かずに何をしているかの回答には窮した。以前も同様の苦心について書いたが、それこそ今回(スマホ)ゲームと答えなかったのは、直後に3週間であっさりやめてしまったくらい継続性に乏しいものだと自覚していたからかもしれない。生活が崩壊するほどに熱狂もするのだが。

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 職場の利用者の認知症の程度は様々で、随意筋をろくに動かすこともできないひともいれば、健忘があれど論理的思考を有していると感じるひともいる。後者の中には、常に生における諦念を持っているように見えるひともいる。飲食もしない、運動もしない、何を促しても固辞する。ただひたすらに何もしないために、ベッドに横たわることを望む。寝ていたいというのとも少し違い、排泄と同様に生理的に、結果的に、睡眠状態になっているだけのように見える。わたしには、それがある種の人生の極致にも映るのだ。生きようとする意志の完全なる放棄。他方でわたしは、何もしないでいることを、停滞を、受容れがたく思っているのである。生活における自立と持続可能性。それらに次ぐ聖地はこの辺りにあるのだろうか。それとも、夏の陽炎とともに立消える一刻の蜃気楼なのだろうか。

2024 春アニメ感想

 2023 夏以来の感想記事になるらしい。個人的な環境の変化として、これまで地上波の録画での視聴スタイルだったものが、今期からテレビを失ってネットのストリーミング(DMM TV)のみになった。それに伴ってキャプチャ環境の整備なんてこともやってみたものの、ディスク容量を圧迫するだけで活用できていない。むしろ再生ボタンを重くする一因になってしまっていた。付随してやる事を増やそうとして視聴そのものが滞っては本末転倒なので、肩肘張らず気楽に見ることを心掛けるようになった。同様の理由で感想を書くつもりも毛頭なかったのだが、ユーフォの第 12 話にあまりに感動してしまい、せめてひとことでも何か残しておきたいなと。

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アストロノオト

 名刺の「好きなアニメ」欄に入れておきたい作品。キャラデザからまったく期待していなかったのだが、良い意味で予想を裏切ってくれた。最終 12 話を終えて、ストーリーに対する満足感でいっぱい。 1 クールのオリジナルアニメをこんなにもきれいに畳んでくれてありがとうの気持ち。道中に意外な展開を盛り込みながらも、ハッピーでわかりやすくオトしてくれた。癖と個性の強い登場人物への愛着も回を追うごとに強くなり、関係の発展も見どころだった。ノスタルジックでコミカルで洒落の利いた OP もとても好きだった。唯一、葵ちゃんの早すぎるイメチェンは残念。

 

WIND BREAKER

 男ばかり出てくる少年漫画はストライクゾーンのはずなのだが、どうにもこれははまらなかった。好きになれるキャラクターが皆無、話も何が面白いのかわからなかった。だれもかれもへらへらしていて底が浅い、男としての魅力を感じない。正直なぜこの原作がこの手厚い体制でアニメ化されたのか理解できない。 2 期も楽しみではないのだが、スタッフのファンだから見るのだろう。赤井さんにはもっと小さい女の子を描いていてほしい(ここに「アイドルマスター シンデレラガールズ」第 4 話のリンクを貼る)。

 

ガールズバンドクライ

 信念を持った人間を目撃するために、わたしはアニメを見ている。出会いから駆動する物語を目撃するために、わたしはアニメを見ている。だからこの作品に夢中になるのは必然だった。

 序盤の勢いはすさまじい。途中からちょっと丸くなっちゃったよなーなんて言うのは、わかった風の老害ですか。それでも、上京したての全方位に当たり散らしている仁菜に惚れたのは間違いない。他方、安和すばるとかいう女は、安直なキャラデザしやがって、騙されないぞと思っていたのに、話数を重ねるごとに味のある女になってしまって。

 

怪異と乙女と神隠し

 化野乙、化野萌。

 

怪獣8号

 迫力満点のアクションものだから見やすい。ヒューマンドラマや SF やギャグ、キャラ萌え要素にはあまり惹かれなかったかな。

 

この素晴らしい世界に祝福を! 3

 爆焔がいまいちだったのでどうかなと思っていたが、久しぶりの本編は変わらず面白かった。また、こんなに萌えとエロに振った作品だったっけとも。後半からアイリスの出番が減って寂しかった。CV. 上田麗奈さんをもっと出してほしかった。 7 年前の情熱のままだったら、もっとダクネスにお熱だったかも。

 

終末トレインどこへいく?

 東雲晶ちゃんがかわいかった。OP がすばらしい。 1 分 30 秒で現実世界から独特な作品世界へと引き込んでくれる。 4 人組の内面の変化と紀行とがあまりリンクしてこないのが、ジュブナイルとしては物足りなかったようにも思う。ただ、奇天烈で目を引く各駅の 7G 世界よりも、炊事をしたり寝泊りしたりゴーヤを育てたりする西武鉄道車両の方が、彼女らの対話の場たりえていたのだとも受取った。

 

ダンジョン飯

 世界観が緻密で秀逸。文化的にも自然科学的にも巧みに練られていて、この作品が好きだと言うだけで、まるで自分まで博覧強記の徒になったような気分になる。マルシルの萌えしぐさはとどまることを知らないし、第 15 話なんてそこら中のギャグ作品を食ってしまうほど抱腹したけれども、やはり根幹で好きだったのはいつまでも聴いていられるようなダンジョンうんちくだったと思うのだ。

 

転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます

 第 2 の魔人が現れて以降、シンプルすぎる勧善懲悪のお涙ちょうだい展開が続いて肌に合わなかったというのが全体の印象。わたしはヒールにキモさよりカッコよさを求めるので、前者全振りだった本作に興味が薄れてしまったなと。シルファとタオのヒロイン力には確かなものを認めるものの、主人公が幼すぎるために萌えとエロとしての舞台装置が整っていない感。原作ミリしら勢として 2 期以降に勝手に期待するものとしては、恋心を絡めたヒロインズの爆発と、異質すぎる気術周りの設定の深掘りが欲しい。

 

にじよん あにめーしょん2

 これ。

 

響け!ユーフォニアム3

 こんなにもすばらしい 3 期を、フィナーレをどうもありがとう。この作品と出会えて、完結まで見られて、このうえなく幸せだった。

 第 3 期を語るうえで、やはり真由の存在は外せない。不気味で執拗な彼女の存在が、久美子だけでなく視聴者の安寧まで脅かす。わたしは奏みたく頭が回らないので、第 11話での窓越しの洞察と助言に、久美子同様背筋が凍る思いだった。くわえて直後に挟まれるつばめと真由の会話のシーンが悪質で、これではまるでつばめが悪女に騙されているみたいではないか。

 そんなばつの悪さを涙で洗い流してくれるのが、第 12 話である。真由が久美子にしつこく提案を投げかけたことはほめられた行為ではないが、彼女もまた未成熟な高校生であり、自身の内面もよくわかっていなかったのだろう。本作における特別(・・)な存在たる高坂麗奈は、第 5 話の麗奈宅では「久美子の方が好き」すなわち真由より「上手い」とは言わず、第 8 話の合宿中でも「黒江さんは滝先生の求める音がわかっている」と真由を評している。真由は一見ひかえめなようでいて、その実力と同じくらい自身の演奏に自信を持っていたのだと思う。自分の方が久美子よりうまいという自負と、自分がソリを収奪する罪悪と、北宇治の、そしておそらく自身の中にもあった実力主義、最高の演奏をしたい思いとで葛藤し続けていたのではないか。

 こうして不気味な存在だった黒江真由という少女が、一転していとおしく思えてくる。わざわざ周辺で一番の強豪校である北宇治を選び、合宿先へ向かうバスの中でも独りソリの譜面を読み込むような、演奏に真摯な彼女。今年度もあった、全国金を目指すか決を取る場面。あれも同調圧力で回答を誘導しているという意味で、真由と同じように卑怯だ。もしあの場にもすでに彼女がいたとしたら、わだかまりももう少し早く解けていたのかしら。第 12 話で再び回想されるつばめの、そしてオーディション後の空気を裂く久美子のことばに、どれだけ救われただろう。

 高校 3 年間を完走してくれたことは、ほんとうにありがたい。「入学したときから知っている」という台詞は、わたしたちも言いたい。滝先生の横顔のカットが好きだ。黒縁眼鏡は冷たさの象徴であり、ときに反射するレンズはそれを際立たせる。一方で、太いつるに見え隠れする彼の青い瞳には、先生なりの迷いや動揺を見てとれるのである。

 それから久美子、麗奈、葉月と、個人を挙げていくときりがないね。最後に一つ書くなら、奏の久美子へのことば。「部員皆知ってますよ。何かあると久美子先輩、いつも一人でそれ吹いてるって」。個人的な感覚だが、部活動の上下の学年への記憶というのは対称ではなくて、教わる、背中を見ている先輩側の印象の方がよほど強い。久美子にとって、あすか先輩がそうであったように、奏たちにとってもまた、久美子は特別(・・)な先輩になっていたのだと、胸が熱くなった。

 

BEYBLADE X

 2023 年秋から連続放送されている作品。第 1 話放送当時から視聴を続けており、まとまった感想を書くのは今回が初めてになる。第 38 話現在。

 ホビーアニメ(雑なカテゴライズ)はほとんど見たことがない。しいて挙げるなら勝負時代のデュエマや遊戯時代の遊戯王くらいはそこに入るだろうか。ベイブレード(主に爆転)は小学生時代の遊びの一つではあった。とはいえ、世代直撃というほどでもなく、ど田舎だったこともあってか、アニメや漫画に触れていた友人がいた記憶はない。ようは本作はスルーしそうな作品だった。

 視聴のきっかけは、フォロワーの「新世代のベイがすごいぞ!」という体験ツイートと、メインキャラクターの一人である七色マルチちゃんが萌えだと小耳にはさんだことである。どちらも真であった。マルチちゃんは当然萌えとして、リアルの玩具の方の完成度がすさまじい。激しい攻防や個性を煮詰めた戦略性、わたしの知っているベイブレードと違う。これで遊べる令和っ子がうらやましい。対戦動画やレビュー動画なんかもよく見るようになった。なんなら新居を戸建に決めたときも、これで気兼ねなくベイブレードができるなと考えがよぎったほどである。まあ、一緒に遊ぶひとがいないから結局買っていないのだが。

www.youtube.com

 リアルホビーの魅力が下支えしている面を加味しつつも、アニメも面白い。全体のストーリーがというより、単話で楽しむタイプの作品だと思う。話数を重ねてきて、さすがに展開がマンネリすぎやしないかと感じてもいるが、まあ頂上決戦の超作画を求めるような作品でもないしな。

 

変人のサラダボウル

 毎週次話が楽しみだった作品。日常に溶け込む日常アニメ、あったかい。扱っている話題は必ずしも清潔ではないのに、嫌悪感が皆無なのはなぜなのだろう。出てくる女の子もみんなかわいい。にもかかわらず惣助はけっしてみだりに下心を見せることなく、唯一特別な愛情を子としてサラに注いでいるさまに、主人公たる魅力を覚えるし、作品のバランスを支えていたと思う。

 

忘却バッテリー

 宮野さんすごすぎる、そう再認識した。最初はギャグ一辺倒かと思いきや、ちゃんと野球もやるタイプの野球アニメ。全編をとおしてわかりやすいキャラクター性とエピソードでスルスルと視聴が進む。それでも最終的に総合して記憶に残るのは、存在が二次元すぎる男なんだよな。

 

ポケットモンスター(2023)

 リコロイ、2023 春からの継続視聴、第 56 話現在。宝石のような作画(The New York Times)。ニャオハのときはそうでもなかったのに、ミブリムが進化して少し寂しい。というか君もカイデンくんも全然バトルしてなかったよね。

 リコとロイがすっかり成長してしまったなと感じていたところに、飛行船を離れ、ドットも主人公格に本格参戦してのアカデミー編が始まったのは見事。出番は少ないながら、エクスプローラーズの面々もどんどん好きになってきた。

  1 年経過してみて、リコたちが御三家以外のゲットとバトルをほとんどしていないことに気付く。まあゲットの方は次がそろそろの気もするが、テラスタルは少なくとも当分は御三家専用っぽいよな。とはいえそれ以外の存在感が薄いかというと、そうも感じない。連れ歩きや食事、手伝い等、バトル以外の手持ちポケモンとの関わりをたくさん描きたいのだろうか。リコはこのままいい感じに最強への道も進んでほしいね。

 

魔王学院の不適合者Ⅱ ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~ 2ndクール

 第 21 話時点。完走まで待たない。どのみちあまり変わらない気がするし。この作品はやはり愛を熱く語っているときが一番面白い。その点で今クールはとても良かった。熾死王が面倒見の良い憎めないキャラになってきていて笑う。

 

無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール

 エリス・ボレアス・グレイラットが出てこなくなってから 8 割ぐらい関心を失っていたのだが、さすがに面白い。 3 度目のターニングポイント、やはり無職転生はこうでなくては。

 CV. 高田憂希さんのロリ妹ほんとうにありがとう。わたしは赤髪は減点対象なのに、なぜかこの作品は赤髪ヒロインに惹かれる。容姿と合っているかでいうと合っていないと思うのだが、会沢紗弥さんの演技もやはりすばらしい。ロキシー・ミグルディアさんは話の流れもあっていささか弱気とデレ一辺倒だったように思うので、いま一度クールぶるように。

 わたしは第 1 期で第 16 話「親子げんか」を単話選出するくらいにはルーデウスとパウロの関係が好きだった。それがまさかここまで家族愛のアニメになるとは。生涯独り身でも全然平気のつもりでいたものの、妻子を持つのもよいのかもしれないと思ってしまった。

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夜のクラゲは泳げない

 インターネットの嫌なところをこれでもかと見せてくるので、視聴がたいへん重たかった。インターネットは嫌なところから逃げて生きていける世界であるのに。通底している現代の若者像にも辟易するのだが、はたして現代の若者にはこういうのがウケるのだろうか。好き嫌いで言えば、嫌いで、それだけに存在感のある作品だった。「バズと炎上の違いは、そこに美学があるかどうか」という台詞は良かった。

 

リンカイ!

 自転車が好きなのもあってそれなりに楽しく見られた。女子競輪のことは全く知らなかったのだが、レトロな銀輪がはまっているエアロなカーボンフレームは、見れば見るほど不思議。レースの熱さや苛酷さにしても、文化としての面白さにしても、表現力不足だった印象は拭えない。ただ、後半に入ってからの個人回は面白かった。「人間に賭ける」客の気持ちはこんな感じなのかなって。

 

Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ

 純愛がシンプルに良い。何かしら諦めたことがあるうえで、なお新しい生き方を模索しているひとたちのアニメなのかなと思った。ゴザルさんは部下たちが多数残っている中であっさり世捨てしすぎていてどうなのと思わなくもない。対照的なのが金髪勇者(本名不明なのかよ)で、彼は地中をもぐろうと立身出世を諦めないのだよな。志が伴わないだけで、すなおにそこは尊敬できる。

 

弱虫ペダル(2013 秋)

弱虫ペダル GRANDE ROAD(2014 秋)

 この春唯一履修した旧作。ママチャリを買い、それからピストも買い、自転車全体に対する関心が高まっており、有名どころのアニメも見ておくかとなった次第。畑が違うが「リンカイ!」の自転車描写が物足りなかったのもある。自分の意図とは別に新しい作品に出会えるテレビの再放送もそれはそれでよいが、こうして見たいと思ったときに即座に再生できるサブスクは便利だね。

 内容は一本筋が通っていて、どこまで行っても「メンタルが一番強いやつが勝つ」だった。それゆえにところどころ(ケレン味とは別に)現実味がなかったり、展開が単調だったりもするが、爽やかで見ていて気持ちが良い。 2 期合わせて計 62 話あるとは思えない視聴の軽快さだった。一部回想がくどい感もあったが、キャラクターの魅力は存分に伝わった。荒北と東堂がとくに好き。話としてはきれいにまとまって満足したので、 3 期以降や劇場版は当分はよいかなと思っている。自転車そのものの描写はこれもまた控えめだったので、今度は「ろんぐらいだぁす!」や「南鎌倉高校女子自転車部」を見返すのも面白いかもしれない。

 

総括

 大作が多すぎる、幸せなクールだった。群雄割拠の中で、ユーフォの 3 期は一生忘れられない特別な作品になった。

 配信だと、感想を書くときも簡単に複数話見返せて良いね。もっとも、簡単に見返せすぎるのもそれはそれで苦しくなるが。また、独占配信に手を出しづらいのはやはり問題。Abema で最新話無料でやっていた「まどめ」と「ささ恋」も見るつもりでいたのだが、途中でずぼらが発生して追いつく気がなくなってしまった。

 まあ、来期も「何かは見る」を目標に、気楽に構えたいね。

「休日何してますか」

 最近、人生というゲームをクリアしてしまったかのような感がある。職を得て、目標としていた経済的自立を果たした。これは今後も安定して達成され続けるだろう。次の目標が見つからないまま、安穏と物足りなさの中で生きている。

 先日、 3 年目にして初めて職場の人間と飲み会をした。慰労会という名目で、全額法人持ちの会だ。これまでにも何度か話が持ち上がっていたが、介護施設という職場の性質もあり、コロナの流行と重なって繰り返し中止になっていた。もっとも、この 3 年の間にもプライベートでの個人的な付き合いは幾度となく行われていたのだろうが、少なくともわたしにはなかった、ということだ。

 「休日何してますか」。飲みの場でなくとも、ありふれた質問だ。同僚たちはわたしがこの職場での週 3 労働のみで掛け持ちをしていないことを知っているので、少ない稼ぎでどう暮らしているのか、多少の興味もあるのだろう。問いかける方の軽さに対し、答える方は気が進まない。これがもしアニメ研究会での会話なら、「アニメ」と答えれば丸いだろう。しかし、ここは違う。これはコミュニケーションなのだから、聞き手に応じた回答を用意する必要があるのだ。他人にプライベートをさらけ出すことへの抵抗はもちろんあるが、こうしたコミュニケーション作法の圧力による、まがいものの自分を騙ることへの嫌悪は大きい。

 先の場で何と答えるのが正しかったのかはさておき、同じ質問を自問自答してみる。「アニメを見ている」これは間違いではない。が、本質だろうか。アニメは確かに娯楽の一つであり生活の一部だが、 1 週間くらいほぼ何も見ないようなときもあるし、たとえ一切を禁止されたとて死にはしない(フォロワーにはほんとうに死んでしまいそうなひともいるが)。じつは、以前のわたしはこの質問に自信のある回答を持っていた。それは「生活」だ。休みの日に「生活」をしている。一見とんちのようだがそうではない。極力少ない労働で得た限られた収入、それでまかなえるだけの創意工夫を凝らした暮らしこそが、わたしの生きがいであり生の本質そのものであったのだ。

 ただ、いまはこの回答に少し疑念を抱いている。労働初年度こそ赤字であったものが、給与が増え、生活が上達し、特段の努力をせずとも収支をプラスにできるようになった。以前よりも、家計簿を埋めていく緊張感は失われ、節約の情報収集への興味も薄れている。まるで人生というゲームの難度がイージーに切り替わってしまったかのようだ。いまのわたしは、いったい休日に何をしているのだろう。

 ゲームバランスの調整を試みたい。労働を減らすのはどうか。結論をいえば、これは難しい。現状の週 24 時間から 20 時間未満まで減らしてしまうと、一気に無理ゲーになってしまう。雇用保険に入るメリットは大きく、老後資金のチート装備たる厚生年金を外してしまうと自立の持続可能性は濃霧に包まれる。また、わたしにとって、労働はあくまで効率的な金策であって、基本的には忌むべきものである。とはいえ、社会性の維持であったり、身体活動の機会であったり、人間観察の場であったり、現状の労働は収入以外の面においても必要十分に機能していると考えている。

 かといって、むやみに消費を増やすのはゲームにならない。これは効率良く消費を減らす遊びなのだから。残機に余裕があるからと、わざとマリオを穴に落として何が楽しいだろうか。価値を感じるものには相応の対価を支払えばよいが、あいにくわたしは生来寡欲で、散財に快楽より罪悪を覚えるのである。

 そもそも、経済的自立はマリオより簡単だ。当たり前にクリアできるようになっていなければ、社会は成り立たない。では、皆は人生の何にゲーム性を見出しているのだろうか。

 先頃に、唐突に先輩に誘われるままに大学時代の部活のシニア大会に出た。 5 年振りになるだろうか。大して練習もしていなかったので、結果はさんざんであった。ただし、練習では得られない緊張感が心地良かった。気持ちが先行して身体がついてこないという感覚は、忘れて久しいのだった。

 運動すること、身体を鍛錬することは好きである。引越した後、安価で軽量のアクリルの鏡を壁に並べて貼り、60 × 120 cm の姿見としている。この時季になると裸で過ごすのが常であるので、自ずと自分の身体が目に映るようになる。短足低身長の宿命は変えられずとも、不格好でない、機能的な身体であり続けたい、と思う。概念的で流動的なことで埋め尽くされた現代社会において、肉体は自身に直結する数少ない確かで心強い存在だ。

 このように、鍛錬も、休日にしていることの一部ではある。ただし、あくまでそれは中庸の範囲でだ。肉体はまるでその境がわかっているかのように、必要以上の強さを求めようとすると途端に発達が進まなくなる。鍛錬の楽しさが苦しさに置き換わってゆく。これを乗り越えるのは心の強さで、先のような競技や競争に身を置くことが必要になるのだろう。たまにはよいが、いつもはごめんである。

 春アニメはとても面白かった。音楽をやっている女の子が複数の作品で出てきたのだが、不思議なくらいにいずれも特定の誰かに届けることを前提にしていた。わたしもピアノを買って 1 年半以上が経つのだが、この 2 ヶ月ほど触っていない。わたしは誰にこのメロディーを届けたいのだろう。そんなことはもうちょっとまともに弾けるようになってから考えろ、と言われてしまいそうだが。

 再び飲み会の話に戻る。久し振りにアルコールが回る感覚は悪くなかった。ただし、 3 時間半もテーブルを囲んでいたわりには、印象に残っている会話がほとんどない。その場限りの大喜利のようなやり取りに終始し、すべて忘れてしまっても問題がないくらいに。せっかく出自の違う人間が集まったのだから、もっと人生の話をしたかった。自分の態度も悪かったかもしれない。休日何しているかの質問をはぐらかすようでは、周りも腹を割って話しにくいというものだろう。労働明けの疲労で眠気と空腹が強く、ろくに話題を振る余裕がなかったこともある。

 大学の部活にまた顔を出すようになり、お酒こそないものの食事にもよく行く。そこでは学生の若さにたじろぐばかりだ。学業や就活の話にはいまや取り残されるし、他の OB にしても必然的に似たような人種ばかりで人生哲学に刺激を受けることも少ない。むしろ自分の方が相談役となり、申し訳なさがある。何事にもがむしゃらにがんばれなくなったのは、自分の成長に期待しなくなっているからなのかもしれない。元気な学生たちを見て、わたしが 1 回生のころは何者にだってなれるのだと、もっと生意気だったなと内省した。

 自分の中にやりたいことがないからと、他人を当てにしてみても簡単ではないようだ。それでも、周囲の人間や環境に動かされるという側面は、少なからずあると思う。もしも Twitter がなければ、かつてソシャゲにあれほどはまらなかっただろうし、いまにしてもアニメの視聴はもっと減るだろう。「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」というアニメを見た。この令和の時代にして、釘宮理恵さんによるコテコテのキャラソン OP がセンセーショナルな一方、主人公も昔のファンタジーでは考えられないほど厭世的な平和主義者だ。人生の目的を見失っていた彼だが、魔族側のヒロインと結婚することで、妻と、そして将来の子どもと平和に暮らせる、人族と魔族が手を取り合う世界の実現を目指すことになる。つまるところ、やはり結婚、養育というのはわかりやすい。

 滝昇は高校教師にして「自分が大人か子どもかというのは、周りの環境によって決まるのだと思います」と言った。ルーデウス・グレイラットは一児の父にして「きっともっとたくさん失敗して、いっぱい悩みながら、少しずつゆっくり変わっていかなきゃ、大人にはなれないんだろうなあ」と言った。わたしは経済的自立をしたことですっかり大人になった気でいた。かつて、「孤独に死ぬ」ことを人生の目標にしていたとブログに書いたことがあった。いま、自身の成長を信じていないことを自覚して、何かを遺すという考えが自然と浮かんできた。

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 院を出て職を探していた時期、時給が良いからと安直に家庭教師の派遣業者に片っ端から登録したことがあった。大学受験にしても当時すでに 6 年のブランクがあり、キャリアに一切の興味を失った自分が何を教えられるのかと我に返り、結局働くことはなかった。その考えはいまも変わらない。ただ、もし当時無茶をして指導に入って、大きな失敗の一つでもしていたとしたら、案外何かの転機となっていたかもしれない。

 小人閑居して不善を為すという。しかし、人生をクリアした気になって生まれたこの空虚という余裕は、ポジティブなエネルギーに変えることができるのだと、そう信じたい。

ニューゲーム、スタート!

アニメキャプチャ環境の整備

 前回のブログにて、引越しに伴いテレビアニメの視聴環境がテレビ放送から DMM TV を利用したネット配信に変わったことを書いた。また、画面キャプチャをしやすくなったにもかかわらず、まったく撮っていないことにも新たに気がついた。

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 ネットにおける、アニメキャプチャを撮ったり貼ったりする人々、文化には、一アニメファンとして畏敬や憧憬の念を抱いている。法的な問題がないかはさておき、そこにはアニメへの愛と情熱(略して愛情熱)を感じるからだ。できることなら、わたしもアニメキャプチャを撮ってみたい。これまではテレビのキャプチャの煩雑さを言い訳に自炊( = ネット上のキャプチャを流用せず、自らキャプチャを撮ること)をほとんど諦めていたが、PC 視聴のいまはそうも甘えていられない。

 では、なぜわたしはアニメキャプチャを撮っていないのか。そもそもの問題意識が先日までなかったことも大きいが、実のところ、いまだにキャプチャを撮る環境が十分とはいえないのではないかと考えた。そこで今回は、快適にアニメキャプチャを撮っていくべく、アニメキャプチャ環境の整備に着手する。汎用的でない決着となったため、ひとの参考にはならないかもしれないが、個人的な備忘録として残しておく。

 

目標

  1. キャプチャを撮る。
  2. 撮ったキャプチャをクリップボードではなくフォルダに保存する。
  3. アニメをフルスクリーンで視聴しつつ、一時停止なしかつキャプチャに UI を写さない。
  4. キャプチャの遅延をなるべく抑え、キャプチャ中に UI を映さない。
  5. なるべくノート PC のキー入力を用いない。
  6. なるべく少ない入力数で撮る。
  7. 既存の機材のみを用いる。

 以上が今回の目標である。順に、 1. は当然、すでにできている。 2. も個人的には必至、これもすでに可能。 3. から 6. が主な課題。アニメ視聴を邪魔することなく、快適にきれいなキャプチャを撮ることが理想。なぜ 5. があるかというと、アニメ視聴中は PC を閉じてテレビでモニターしているためである。現状アニメはいつもフルスクリーンで見ており、実装を楽にするためにも、キャプチャ動作もそれに特化させたものにする。画質も高めたいが、まずはアニメの一コマ以外が写らないことが第一。保存先やファイル名なんかもいじれるに越したことはないが、これも急がない。 7. もできれば。昔モバマスを走るためにフットマウスを導入しているひとを見たことを思い出したが、追加費用がないに越したことはない。他にも見落としていることがあるかもしれないが、初回はこんなもので(次回があるかは不明)。

 

整備前の環境

 ひとまず、整備前の環境を確認する。PC は FMV LIFEBOOK AH77/R、ネット情報で 2014 年発売のノート PC で、ハード部分は買ったときのままなはずだ。 10 年前の PC を使い続けているように、わたしはその道に明るくないが、やれるだけやってみよう。OS は Windows 10、周辺のアクセサリとしては、画面出力用のテレビ(ネット対応サポート終了品)、PC 付属のマウス、以前別に買った Microsoft のワイヤレスキーボードである、All-in-One Media Keyboard N9Z-00029 がある。付属のマウスは左右中ボタンのみの簡素なもので、今回の活躍は見込めない。

 目標 1. から 4. を満たすものとして、Windows 10 標準のショートカット、[Win] + [PrtSc] がある(標準と書いたものの、わたしは知らなかった)。これなら自動で PC のピクチャのフォルダ「スクリーンショット」内にファイル「スクリーンショット (n)」として保存される。目標 6. については 2 個、ただし片手で気楽にタイプするのは厳しい。

 また、この方法には欠陥があり、先のワイヤレスキーボードには [PrtSc] キーがない。その場合、[Win] + [Fn] + [Space] でも同じ挙動ができる。ただ、これでは入力キーは 3 個、片手タイプはキー配列をいじらなければほぼ不可能。これでは快適にアニメキャプチャを撮れない。やはり、現状のキャプチャ環境は十全ではないことが確認できた。

 

N9Z-00029 のマクロ作成

 環境に課題があることがわかったうえで、ここからより個別化された事案になる。[Win] + [PrtSc]( [Win] + [Fn] + [Space] )以上のショートカットとして、注目したのは N9Z-00029 のマクロ割当てである。Microsoft 謹製のワイヤレスキーボードである N9Z-00029 には、[Web] キーなる特殊キーが備え付けられている。この [Web] キーはアプリ「Microsoft マウス キーボード センター」を用いて任意のマクロを割当てすることが可能だ。マクロといっても難しいものではない。割当てたいキーをアプリ上でそのまま入力するだけでプログラミングは完了だ。あとはこの [Web] キーに [Win] + [PrtSc] を割当てるだけ。

support.microsoft.com

これでいつでも 1 ボタンで「anime」とつぶやける。

 このキーボードは元々、PC 本体から離れてベッドの上でごろごろブラウジングをするためにタッチパッド付でワイヤレスのものを探したのだった。去年の 2 月で 3898 円、後継品はずいぶんと値上がりしているようだし、我ながら良い買い物をしていたものだ。そう悦に入ったのも束の間、大きな問題に行き当たった。

 

[PrtSc] キーが出ない

 発覚した問題、それはアプリ上で [PrtSc] キーを直接入力できないというものだ。いくらキーを押しても画面領域切り取り機能が開かれるだけで、マクロが書けない。OS の設定で一時的に画面領域切り取り機能を開くショートカットをオフにしても無駄だった。切り取り機能は出なくなったが、相変わらず入力もされない。

[PrtSc] のショートカット設定。

 [PrtSc] がだめなら [Win] + [Fn] + [Space] はどうかと試みるも、今度は [Fn] が出ない。まあ、そんな気はしていた。

 

[PrtSc] キーの捜索

 せっかくなのでもう少し粘ってみる。問題なのは [PrtSc] があくまで直接入力ができないことで、[PrtSc] のコマンド自体は内部に存在しているのではないかと推測した。[PrtSc] キー自体は数十年以上の歴史があるらしいし、キーが存在する以上はコマンドも設定されているはず。結果的に、この考えがうまくいった。

 作成したマクロのソースコードは、「ドキュメント」>「Microsoft Hardware」>「Macros」フォルダー内に、拡張子「.mhm」のファイル(以下、正確かはさておき便宜上「MHM ファイル」と呼ぶ。)として保存される。このままではエディタがなく開けないため、コピーしたファイルの拡張子部分を強引に「.txt」に書き換え、テキストファイルとして開き、中身を調べる。

適当なキーを入力したマクロ。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><Macro>
    <KeyBoardEvent Down="true">69</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">69</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="true">57426</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">57426</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="true">57415</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">57415</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="true">57417</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">57417</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="true">57416</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">57416</KeyBoardEvent>
</Macro>

 解析用として適当にキーを入力してマクロを作成する。一例として、[Pause] [INS] [Home] [PageUp] [↑] を続けて入力したマクロのコードが上のものになる。これを見ると、どうやら<KeyBoardEvent>で挟まれた数字が、対応するキーを表しているようだ。したがって、[PrtSc] キーをマクロに組み込むためには、[PrtSc] キーに対応するコード上の数字列を見つければよい。特殊キーの多そうな 57400 番周辺に当たりを付け、総ざらいしていくことにする。

 先ほどとは逆の要領で、調べたい番号を組み込んだテキストファイルを作成、MHM ファイルとして保存、それをソースコードとしてアプリで読み込み、出力されているキーを確認する。そうして見事 [PrtSc] キーを発見、記念すべき番号は 57399 番だった。 57400 番の上側から調べたので少し時間がかかった(それ以外にもいろいろ紆余曲折あった)が、 1000 番とか 10000000000000000 番とか -100000000000000000000000000 番とかじゃなくてほんとうに良かった。

57300 から 57399 までの入力結果。

 ちなみに、上のアプリのキャプチャでいくつも白丸が出ているが、どうやらそれらはプログラム上の空白やダミーとも限らないらしい。偶然見つけたのだが、[右Ctrl](そもそも左右の区別があるのかよ)である 57373 番のそばにある 57376 番は、アプリ上では表示こそ白丸だが、実際に実行させてみるとミュートボタンとして機能した。また、アプリ上のマクロの編集でミュートボタンを押しても何もコマンド入力されず、この通常の手順ではマクロに 57376 番を組み込むことはできない。俺だけ知ってる隠しコマンドかよ。

俺だけ使えるキャプチャコマンド

 ともあれ無事に [PrtSc] キーのコードが見つかり、目論見どおり N9Z-00029 キーボードの [Web] キー 1 プッシュのみで完結するショートカットキーが完成した。以下のコードで [Win] + [PrtSc] を実行し、フルスクリーンのキャプチャをフォルダに保存することができる。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><Macro>
    <KeyBoardEvent Down="true">57435</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="true">57399</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">57399</KeyBoardEvent>
    <DelayEvent>10</DelayEvent>
    <KeyBoardEvent Down="false">57435</KeyBoardEvent>
</Macro>

俺だけ使えるキャプチャコマンドの完成。

 目標を振り返る。

  1. キャプチャを撮る。→〇
  2. 撮ったキャプチャをクリップボードではなくフォルダに保存する。→〇
  3. アニメをフルスクリーンで視聴しつつ、一時停止なしかつキャプチャに UI を写さない。→〇
  4. キャプチャの遅延をなるべく抑え、キャプチャ中に UI を映さない。→〇、遅延はよくわからん
  5. なるべくノート PC のキー入力を用いない。→〇
  6. なるべく少ない入力数で撮る。→最小手数
  7. 既存の機材のみを用いる。→〇

 7 つすべての目標を満足している。しいて挙げれば、当キーボードの [Web] キーはタッチパッドの奥に配置されており、あまり押しやすくない。これを改善しようと思うと、もはや追加のアクセサリが必要ではないか。

 

試運転

 さっそくツールを試してみる。自身初めてとなるキャプチャ撮影前提のアニメ視聴である。

ちょうどすばらしいアニメが更新されているね(遅い)

 アニメ視聴中はご飯を食べているときが多いのだが、朝と昼の間で今回はなし。神妙に右手人差し指を [Web] キーもといアニメキャプチャボタンに置き、「終末トレインどこへいく?」第 4 話「なんでおしり隠すの?」を再生した。
 物語は回想から入る。幼き日の少女 5 人。さっそくキャプチャのタイミングだと思うも、どこか決め手に欠く。画面はすでにかわいいであふれているのに、もっと良いショットがあるのではないかと、 1 枚目の瞬間を逡巡する。そうこうしているうちに OP に入ってしまった。特殊 OP ならともかく、 4 話で通常 OP を撮るというのもなあ。

 結局 1 枚目となったのがこれ。ここまで 4 分 40 秒かかりました。しかも、「あっ!」と思った瞬間にはカットが切り替わっており、 10 秒戻しをしてから撮った。

ファーストキャプチャ。

 当時は最高のショットが撮れたと思ったのだが、あらためて見返すと、知らないひとが見たら何のことかわからないかもしれないな。いや、でもやっぱり良いショットだと思う。ふたなりが好きというより、東雲晶ちゃんが恥ずかしい、隠すべきものとしてそれを扱っており、そこに本能的に誘引される獣という構図が美しいのですね。

 その後は堰を切ったように、というほどでもないかもしれないが、 1 話の間に東雲晶ちゃんを中心に計 72 枚のキャプチャを撮ったようだ。

この犬、やりおる。

 視聴中は普段より緊張して集中しているというか、むしろ画ばかりを見て話があんまり入ってこないというか、なんなら「ここ絶対みんな撮ってるでしょ」とか「このキャプチャにこのコメントを載せよう」とか「いま撮った背景何に使うんだ?」とか、余計なことばかり考えていたような気もする。

こマ?

回想アニメ博士。エピソードが鬼畜すぎる。

 良くも悪くもいつもとは全然違う 30 分で、その前に PC を触っていたせいもあるだろうが、首も肩も目も頭も疲れた。これが、エクストリームアニメ視聴……!

ラストキャプチャ。さすがにここしかない。

 

まとめ

 初回の環境の整備としては大成功だろう。ただ、はたしてアニメキャプチャが簡単に撮れるようになっても、それでわたしはどうするのか、どうなるのかというところが定まっていない。キャプチャが撮れるという意識下でのアニメ視聴は、そうでないものとは別物であると体感した。撮ったものをどうしよう、あるいはどうしたいから撮ろうという思いがちらつくし、たとえばこれに実況をつけるとなるとより別物になる。そもそも最近は Twitter でもブログでもあまりアニメの話をしていないし。そういったアニメとの付き合い方まで含めて、今後に影響を与えるものになるのかもしれないし、ならないかもしれない。なにはともあれ、技術的にも楽しいお勉強になったし、あこがれのアニメキャプチャ職人に少しだけ近づけたことはうれしい。

家を買う

 先日、家を買った。それからそこに引越して 1 ヶ月余りが経つが、住まいが変わっただけなのに毎日が新鮮で楽しい。大学進学にあたって大阪に来て、そのときにアパートを借りて以来の転居で、その学生アパートにはじつに 9 年住んだことになる。引越し自体は以前から考えていたことで、ただし、賃貸でなく家(と土地)を買ったのは、自分でもまさかと思っている。別段身の回りに何か変化があったわけではない。結婚や交際はもちろん交友関係は希薄、職場も変わらず週 3 勤務のままだ。引越しの元々の最大の目的は経済性だったのだが、正直それが些末に思えるほどに、いまは新しい暮らしに充実を覚えている。そこで、住宅の売買(お金)に関することは後日書くとして、ここでは住まいの変化に伴う生活の変化を思いつくままに記録しておこうと思う。

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寒い

 新居は築 50 年近い古い戸建だ。冒頭にも書いたとおり、週 3 勤務のまま社会人未満の収入も変わっていない。したがって、購入する家についても、これまで住んでいたアパートの家賃の月 5 万円並みのローンに収まることが条件になる。府内(北摂)でそれなりの住宅地域となると土地だけでほとんどそれだけの額となり、必然的に家の方はほとんど値段のつかない、年数のいった中古になる。そこからマンションか戸建かといった分岐がもう少しあるが、選択の顚末についてはここでは省く。

 一般に、木造住宅は SRC 造等のマンションより寒いといわれる。古い家も、新しい家より寒いといわれる。どちらも満足する我が家は、期待されるとおり寒かった。点検口から床下を覗いても、断熱材ひとつ見当たらないような家だ。

 ちょうど引越した週がやたら寒く、この辺りでは真冬でもあまり見ないような着雪まであった。暖房設備が皆無だったことがまた大問題で、親が置いて帰った西川のボーアふとんだけが友達だった。中古住宅、とくに戸建において何が一般的なのかは知らないが、撤去やリサイクル、あるいは輸送に手間と費用の掛かる古いエアコンなんて置いていってくれたら良いのにと思う。会員向けのジャパネットのカタログがポストに残っていたし、前の住人は下取り厨だったに違いない。とにかく引越してすぐは暖房と断熱のことしか考えられず、Wi-Fi の通っていない部屋でスマホを覗き込んでいた。

引越し後最初の出勤。室温 6 ℃だった。

 

エアコン設置

  1 台のエアコンが居間に設置されたのは、移り住んで 10 日目のことになる。

 カーテンすらまともに付けるお金がないので(カーテンレールくらい残しておけよ)、最優先事項とはいえ冷暖房費もなるべく抑えたい。最大出力と省エネ性能(≒電気代節約性能)以外はどうでもいいという基準で、最終的に価格に対するカタログスペックだけで選んだのが、富士通ゼネラルの AS-Z402M2W である。最新モデルと性能差はない(厳密には低速運転時だけあるかもしれない)トップクラスの省エネ性能、一つ型落ちの単相 200 V の 14 畳モデルで、本体価格のみ驚きの 10.6 万円。しかも手数料なしの 60 回分割払い、安すぎる。

www.xprice.co.jp

 思えばエアコン購入の機会は、賃貸暮らしではなかなかないことではないだろうか。こうして備え付けのエアコンのない家に住まなければ、家電量販店のポップが非常に見づらいことも、そもそもネットと比べて極めて割高であることも、知ることはなかっただろう。

 これまで家電にはとんと興味を持つ機会がなかったが、エアコンというのは比較が容易ですばらしい。流布している用語こそわかりにくいが、(暖/冷房)能力の何 kW というのが、交換できる熱量に比するものなのだろう。電気を食う悪魔のような存在でもあるため、国より省エネ基準なる評価方法が作られていて、これを見れば消費電力に対する冷暖房効率も一目瞭然だ。

 面白いことに、現在国内の有名エアコンメーカーのハイグレードモデルの省エネ性能は、およそ横並びのようだ(富士通ゼネラルもその一つ)。価格を決める大きな要素の一つがパワーとか最大出力とかと呼ばれるもので、(暖/冷房)能力の最大値であり、古い慣習で何畳用だとかいうのも同じものを指している。さらに、同じメーカーの同程度のパワーでありながら、省エネ性能のまるで違う商品展開というのを各社が行っていて、これがまた驚くほど(メーカー希望の)価格に影響する。ようするに、製品代が高くてかつランニングコストが安いか、その逆かというわけだ。作る側からしたら、ハイグレードもローグレードもそんなに製造コストが変わるものかと疑問だが、買い手側の問題なのだろう。

 ネットの型落ち製品に限れば、ハイグレードも比較的安価で買えることがわかったため、結局はそこに落ち着いた。メーカーにこだわりはなく、たまたま希望スペックで一番安かったのが nocria だった。 1 階には居間の他にキッチン、 2 階には洋室和室で全 4 部屋あるのだが、少なくとも当面はこの 1 台で夏も冬も乗り切るつもりだ。もう一つの有力な案として、小さめのを複数台というのも当然考えた。これなら、長時間使用する部屋、主に寝る時とそれ以外とで、局所的に空調を使える。ただ、工事費は台数分掛かるし、移動した後の部屋の熱量はどちらにせよもったいなく思えて、ひとりで複数台使って生活するイメージがいまいち浮かばなかった。冬はそれこそ開始 1 週間で寝具次第で睡眠中は快適に過ごせるとわかったし、暑さの方は後で紹介するハンモックで何とかならないかと問題を先送りしている。いまのところはちょうどよい気温が続いていて、はたして今回の選択がベストだったのか検討する機会はない。

 すでに後悔というか疑問があるとすれば、 1 台だけ置くにしても大きすぎたのではないかということ。いうほど扉を全開にして全部屋を暖めたいのか、そもそも暖まるのか。スカスカの家とはいえ 6 畳の居間だけならオーバースペックで、何しろデカいので壁への負担が心配。室外機もクソデカくて、くらしのマーケットで頼んだ設置業者も大変そうだった。電圧切替工事を追加してでも単相 200 V にしたのは、一般に 100 V に比べ変換効率が良くなるというのと、将来的にもし関西圏から出た場合に、電力会社との契約アンペア数を下げられて、経済的だと考えたため。ちなみに、関西電力は基本料金をアンペア数で決めるシステムはなく、一度に何アンペア使ってもブレーカーは落ちない。しかも、その他どの電力会社圏より大概安くなる。大阪は良いぞ。引越しにあたり、ずさんだったライフライン回りの契約を一新したのだが、電気はオクトパスエナジーといういわゆる新電力にした。スマートメーターにより半日後には使用電力量を確認でき、それだけでも娯楽性がある。紹介割引サービスを行っており、もし下記のリンクから契約すれば、わたしにも 5000 円( 6/12 までは 10000 円)のキャッシュバックがある。

octopusenergy.co.jp

前日の電気使用量もすぐに調べられる。

 

ネット

 毎日パソコンを開いている全身インターネット人間の皆さんへ、とにかくネット回線の工事だけは早めに手続きした方が良い。最低でも引越し日の 1 ヶ月前には始めること。わたしは NURO の光回線を契約したが、工事は 2 回に分けての実施だった。 1 回目は宅内工事と呼ばれるいわば下準備で、外壁へのキャビネットの設置、そこから屋内へのケーブルの引き込みおよびルーターの設置のみを行う。派遣される工事士は 1 人で、これは申し込みから 4 日でできた。大変なのが 2 回目の宅外工事で、電柱から光ケーブルを先のキャビネットまで引き込む。 2 時間ほどで順調に終わったとはいえ、作業員 4 人、車 2 台の、交通規制も含めた大掛かりな工事だった。これだけの工事費を実質無料と謳うキャッシュバックによる料金システムは、必要悪とはいえ歪で気持ちが良いものではない。それはさておきこちらの工事は申し込みから最短の日付でも 3 週間以上先しか空いておらず、わたしのように暇でなければ工事までもっと期間を要するだろう(どちらも立会いが必要)。なお、これはあくまで既存の回線設備のない戸建における新規工事に限った話である。

 わたしは愚かなことに申し込みが遅れたため、 2 週間近く Wi-Fi のない家で生活をしなければならなかった。じつは NURO には工事完了までの期間、工事不要のポケット Wi-Fi の貸出しがあるのだが、 2200 円が惜しくて利用しなかった。わたしの恥ずかしい秘密の一つに、いまだに携帯電話料金を学生時代のまま父親が家族割でまとめて払っているというものがある。したがってこちらでキャリアや料金プランを変更できない(する必要がない)のだが、現在のプランでは、通信量は基本 1 GB、そこからオーバーすると 2 GB ずつ使用可能枠が自動で追加され、最大で 7 GB/月の使用が可能となる。普段は 300 MB/月もいかないし、月末の 10 日間くらい楽勝だろうと思っていたのだが。エアコンを調べているだけで突破してしまった。当月に遠征に行っていて、多少消費していたのもあるが、それにしても、普段からネットサーフィンだけでいかに通信をしていたかを実感した。

 エアコン設置に続きネットが繋がって、ようやく自宅でまともな生活ができるようになった。身に染みて理解したのは、ネットを絶たれることは知ることを阻まれることに等しいということである。引越しで多くの関心が住環境の向上に向いているのだが、それにはネットの情報や買い物が不可欠である。情報獲得の機会が奪われれば、行動意欲すら失うことになる。トイレの水圧が弱いと不満を抱いても、製品を調べることもできず、一般的な改善方法もわからない。これが一昔前なら、メーカーや修理業者に電話で問い合わせるとか、近所や知合いに相談するとか、何も前情報のないまま現物をいじってみるとかしたのかもしれない。しかし、いまやネットには答えがあるのだ。自分だけで調べて、誰かの答えを頼りに、自分だけで解決する。もはやわたしは、この作法から逃れられないようだ。無制限であるということも肝要で、何かちょっとした調べものをするたびに、お金を取られているような(実際通信は有料だが)、与えられた情報獲得の容量を消耗しているような感覚は、とても健全ではない。

 通信速度については、アパートだった旧居と実感できる違いはない。旧居では SoftBank 光を 5 年余り使っていたが、安定して 300 Mbps 以上出ていたし、不都合を感じたことはなかったんだよな。ゲームはしないし(戒め)、スマホはいまだに iPhone 7 だし、PC は 9 年物のノートだし、このままだと回線速度がボトルネックになる日は来ないだろう。それはそれとして、有線で 1 Gbps 以上出るというのは気持ちが良いものだ。

 

アニメ

 新居にはテレビがない。いや、旧居から持ってきたテレビ自体はあるが、テレビ放送を見る設備がない。アンテナがないのだ。前住人せこすぎるぜ。ただ、これは悪いことばかりではなくて、正々堂々と NHK 受信料の支払い義務を手放すことができる。わたしは元々テレビはアニメと野球以外はほとんど NHK しか見ておらず、面白い番組も多く、お金を払うこともやぶさかではないのだが、払わなくてよいとなればやはりそれはうれしい、高いし。受信契約をしたまま NHKプラスを利用することもできるが、それならニュースこそないがより割安で古い番組も見られる NHKオンデマンドの契約をした方が賢明だろう。また、アンテナ以外にも光テレビやケーブルテレビといった視聴方法もあるが、コストの面から導入を見送った。

 さて、そうはいってもテレビがなくなったことによる生活の変化は大きい。アニメが見られないのはとても寂しいので、このたび初めて動画のストリーミングサービスを契約することにした。選んだのは DMM TV。月額料金が同じで、よく似たサービスに dアニメストアがあるが、自分にとってここに明確に負けている点として認識しているのは、ラブライブ!シリーズのライブ映像の充実度くらいだろうか。たとえば、Liella! の 1st ライブは dアニメにはあるが、DMM にはない。ラブライブに限らずオタクライブは dアニメの方がたくさんありそう。テレビ CM に関しては、雨宮天さんの出演している DMM TV の圧勝だと思う。併用しているわけではないので、細かい UI の使い勝手といった違いはわからない。

 連動している外部サービスを挙げると、 DMM の方はアダルトサイトの FANZA のうちの FANZA TV を追加料金なしで利用できる。わたしは以前ブログで書いたようにほとんど自慰をしなくなったのだが、無料で合法的に見られるならと、このたび 3 回利用した。これはわたしにとってはイレギュラーな事態だが、すでにもう飽きて利用しないような気がしている。追加料金なしで見られる作品は少なく、狭い好みを満足するものがなかったことが大きい。

hibihinichi.hatenablog.com

 余談が長くなったが、こうしてテレビ録画派から完全配信派に鞍替えした。顕著な変化として、見られる本数は増えると思う。録画作業に伴う、番組表とのにらめっこが減るからだ。 録画容量も気にせず、 1 期を見ていないからと、話題作の 2 期を諦めることもない。劇場版についても、テレビ放送を待つより圧倒的に視聴機会を得られる。CM が無いのも大きい。ただ、これはマイナスでもあって、円盤や主題歌、メディアミックスの CM を見るのも、テレビでアニメを見る楽しみの一つだったのだよな。

 独占配信に対する憎悪も共感できるようになった。今期でいうと、Disney+ 独占の「戦隊大失格」の視聴は諦めている(珍しくも昔原作を読んでつまらなかった記憶もあるし)。ABEMA 独占の「ささ恋」と「まどめ」は良さげだったので ABEMA で見ている。 1 週間の無料期間を逃さないように気を付けなければならない。ところで、なんで DMM TV の独占作品があれなの。

 放送ならぬ配信スケジュールについても疎くなった。実況民とまでいかずとも、最速放送から間もなく感想を共有したいなら、やはりテレビ放送、もっといえば MX 民になるほかないのだろう。

 画質の変化については、一時停止して見比べでもしない限り、まったく気にならない。元々地上波と BS の画質差もわからなかったくらいだし、たぶん DMM のフル HD を生かせていない。視聴環境としては、PC は常時起動(スリープ)でプラットフォームを常駐させておき、他に使い道を失った 32 インチの 9 年物のテレビを常時 HDMI 接続、外部ディスプレイのみ表示する事前の設定により、テレビのスイッチを入れたらすぐにテレビをメインモニターとして使えるようにしてある。そのため、テレビの録画視聴からほぼ感覚に変化はない。むしろ、レコーダーの起動分、より早く再生できるようになった。やはり、ただアニメ本編を見るという点においては、有料配信サービスはテレビ放送およびその録画に優ると思う。

そういえば簡単にキャプが撮れる環境になったのに全然撮っていない。

 また、春という季節もあってか、引越しの経験がタイムリーにアニメとリンクすることが何度かあった。間取り片手に物件探しをするルーデウス、照明のない部屋の寂しさや古い家の引き戸の固さに文句を垂れる井芹仁菜。アニメが人生に影響を与えてくれることもあるし、積んだ人生経験はアニメをより楽しませてもくれる。

 テレビのアニメ以外の要素について。ニュースを見られなくなったことは大きい。新聞は 1 年前に解約している。職場で常時点いているテレビがなければ、ほんとうに浮世離れしてしまいそう。かといってわざわざネットニュースを漁るでもないので、いまのわたしには関心がないというか、なくても困らないものなのだろう。野球や相撲も見ようと思わなければ見られなくなったが、その分の時間をアニメに充てられるようになったと思えば、生活実態はさほど変わらない。むしろスポーツは、プロを見るより素人として自分でやった方が、いろいろな面で良い。

 

広い

 ここまで書いて、寒い(暑い)はまだしも、ネットの変更とアニメのストリーミングは家と直接関係ないんじゃないかと思えてきた。ただ、次こそはシンプルだ。家が、居住空間が、広くなった。

 新居は、小さい家の多い都心のベッドタウンとしても、戸建の中では小さい部類だ。それでも 6 畳以上の部屋が 4 つあるわけで、 20 平米もない 1 K の以前のアパートと比べれば、生活スペースは 4 倍だ。これがとても良い。独居だと持て余すかもしれないという懸念は杞憂に終わった。

 あまりに当たり前のことをつらつらと述べることになるかもしれない。家が広いこと、部屋が複数あることの最大のメリットとして、暮らしにおける属性の異なる場面を、部屋ごとに振り分ける余裕が生まれることを挙げたい。寝室と居間ということばが存在するように、寝る場所と起きて作業する場所が分離されることは、伝統的な生き方の一つである。それが 1 K のアパートでは、寝るのもテレビを見るのも食事をするのもパソコンを触るのも同じ空間だった。なんならかつての実家暮らしでも、ベッドとデスクは同じ子ども部屋として詰め込まれていたのだ。今日、わたしは初めて真の意味で寝室を手に入れた。ベッドが置いてあると作業に集中できないとか、食べ物の臭いが残っていると安眠できないとかいうつもりは毛頭ないが、いまの暮らしはとても贅沢だと思う。

 家にそれなりの広さがあれば、家の中だけで歩くこともできる。ピアノで小休憩を取りたいとき、アニメや音楽で感動があふれたとき、その場でぐるぐる回るよりもある程度まっすぐ歩けるスペースがある方が落ち着ける。階段の存在はしばしば平屋でない戸建のデメリットとして語られるが、洗濯や着替えだけでちょっとした運動ができるというのは、引きこもりがちな家大好き人間にはむしろちょうどよいのではないかと思う。

 

親

 家の購入を通じて、両親との関係はかなり改善した。大学院を修了後、無職でふらふら、パートでふらふらしていた後ろめたさで、親および親族とは疎遠になっていた。しかし、黙って家を買うわけにもいかず、また、フルローンが下りずに自己資金が大きく足りないというのっぴきならない事情もあり、帰省も数年ぶりにして話をした。正直、ばかげた話だとして聞き入れられないことを危惧していたが、意外にも反応は好意的だった。結婚ははなから期待されていないだろうし、まともな食事をして生きているのかも懐疑的だったところから、少なくとも家の購入を検討するような生活をしているのだと、安心したのかもしれない。

 金額が金額だけに、納得してもらうまでにそれなりの時間は要したが、最終的に無利子でお金を借りて、頭金に充てることができた。ちなみに、家を買うなら受けられる援助は素直に受けた方が得。住宅取得時の贈与は一般住宅でも 500 万円まで非課税になる(我が家は旧耐震のため適用外、だからもらうでなく借りたというのもある)。贈与税や相続税はアホみたいに高く、いずれもらう前提なら、これは円満に贈与を受ける口実になる。親と子はあくまで他人主義のわたしは、贈与に懐疑的な立場だが、昨今のやれ景気がどうの株がどうのの時代次第なままならなさを思うと、持っている世代が持っていない世代に資産をあげることは必要なことなのかもしれない。

 売買契約が済んで以降は、さらに親の軟化が進んだように思う。引越し作業の手伝いや追加の生活資金の援助まで受けた。家の購入を知人に話してもおめでとうと祝福されることはほとんどないが、親にしてみれば喜ばしいことなのかもしれない。ありがたいことだ。

 

挨拶回り

 近所への挨拶回りはした方が良い、と思う。世間からすれば、若い独身の男が古い戸建を買って住むのは異常なことだ。スタートはマイナスであると自覚するべき。変わり者であることは否定できずとも、挨拶する程度の良識や気質を持ち合わせていることはアピールしておくのが得策である。一度でも顔を見せるだけで、警戒は大きく緩む。これは当人が善人か悪人か、あるいはどちらに見えるかとは関係がない。慣例に従い、向こう三軒両隣に地元の銘菓を持って簡単な挨拶をした。こちらとしても、周囲にどんな人間が住んでいるのかを知っておくことは安心に繋がる。

 

物欲と工夫

 家が広くてスペースが空いていると、物を買いたくなってしまうのかもしれない。あるいは、引越しに伴う避けられない出費に金銭感覚が麻痺したのかもしれない。かつてない物欲にとらわれている。

 なにも悪いことばかりではない。以前のわたしは、生活を改善するために、お金や物という手段を用いることを忌避していた。それが無職の、週 3 パートの意地であり矜持であった。現在はというと、多少投資的思考をするようになったかもしれない。家の購入がまさにそうだからだろうか。物の購入は、いわば金銭と物品の交換だ。所有している物には、大なり小なり金銭的価値が残っていて、売ればお金に戻るかもしれないし、売らなくても自分が必要として使える限りは、新しく買い直す分のお金を浮かせていることになる。損か得かでいえば、株や都心のマンションを買う方が賢明なのかもしれないが、将来のお金を増やすことより、いますぐの生活の向上にわたしの関心は向いている。

 ただ、貯金を崩すにしてもお金に余裕があるわけではないので、慎重に、破産しない程度に、貧乏性を忘れることなく、安く工夫で乗り切る。これを新しいわたしとしたい。

 

ママチャリ

 ここからは買って良かったものブログみたいになる。家と関係がないようでいて、あったりやっぱりなかったりするかもしれないが、好きに書く。すでにトピックが散らかっていて、記事を分けるべきかもしれないが、続けて書く。

 2 年前に盗まれて以降自転車のない生活を送っていたが、早く買っておけば良かったものの筆頭。引越しで職場が徒歩 1 時間になり、スーパーも遠くなったため、購入が必至に。弊社はなぜか自転車通勤にも通勤手当が出るため(同経路でも徒歩だと出ない)、金銭的にもさっさと買うべきだったもの。

www.asahicycle.co.jp

 ハブダイナモライト(重要)、リアローラーブレーキ(重要)、フロントキャリパーブレーキ(シティサイクルなら仕方ない)、外装 6 段変速(内装 3 段の方が好きだが許容範囲、大ギア小さく不満)、ほぼストレートバーハンドル(重要)、そこそこデカい前かご(重要)、荷台(どっちでもいい)、両立スタンド(重要)、カラーリングは街乗り感があってなかなか良い。ほんとうはハンドルをもっと下げて乗りたいのだが、ステムは下の写真の高さでぎりぎりらしい。ステムを換えるにしても前かごが邪魔、ブルホーンやドロップ化はちょっとハードルが高くて現状。

 空気入れ(そこそこ良いやつ)、ヘルメット(CE 規格認定の安物)と合わせて 44880 円。ここから地域通貨のポイントと市のヘルメット助成金で 3750 円還元されている。少し高くなってしまったが、ママチャリでもそれなりのスペックを求めると相応の出費かなと。

愛車 5 号。

 クロスバイクも検討したが、雨の日もがりがり乗りたいし、価格どうこうよりも、通勤や買い物に必要な性能や頑丈さと趣味性の中庸を取るのが難しく見送った。買うなら趣味に特化させた 2 台目が欲しく、その場合は NJS の固定ギアかなと思っている。春の競輪アニメははまらないかもしれないが、自転車欲の方はモリモリクロモリで抑えるのに苦労している。

 

ハンモック

 元々ベッドでの睡眠に退屈しており欲しかったもの。賃貸時は広さの関係で導入できなかった。ベッドはベッドで引出しを収納として使っていたし、冬場にハンモックで寝るのには不安もあり、撤去するわけにはいかなかった。家が広くなったことで念願の購入に至った。

 選び方としては、先人の教えに従い、 300 cm のものを。布付きで耐荷重があって(軋みが少なそう)リーズナブルなものとして、おそらく引用元と同じ Amazon ベーシックのものに落ち着いた。 11611 円。

celeryin.serorin.com

 寝るのが楽しいと思ったのは初めてかもしれない。ハンモックを置けるようになっただけでも、引越した甲斐がある。今後の狙いとして、熱帯夜への対抗手段として期待している。すでに暖かい日は 2 階の寝室は 25 度近くなっているのだが、まったく寝苦しくない。むしろ通気性が良すぎて風の中で寝ているようなものなので、 20 度でも肌寒く、寝間着の上に厚手のジャージを着て寝ている。それでも足元が冷えるので、寒さの方の対策を何か追加したい。

 

電動爪切り

 これもずっと欲しかったもの。主に手の爪の方で、握力を使う競技をしており、そのためには爪を伸ばしたいし、他にも爪を切りすぎないメリットは多い。一方で、ピアノを弾く際には爪がカツカツ当たらないよう短くしたい。この両方を満足するちょうどよい長さを保ちたいのだが、普通の爪切りとやすりでまめに手入れするのは面倒だった。

 通販サイトの Temu で 930 円。Amazon や楽天だと同じものが 3500 円くらいする。Temu がおかしいだけで、ちゃんと 3500 円の仕事をしている。こういった小型家電に、日本製の出る幕はなくなって久しい。巻き爪なので小指や薬指は少し苦労するが、軽快に切れる(削れる)。多少の削り粉は出るが、むしろ普通の爪切りで爪が飛び散るのに比べると、片付けはずっと簡単。時間の短縮にはさほどならないが、なによりきれいに長さをそろえられるようになった。バッテリーや刃の消耗が気になるところだが、この価格なら 1 年ももてば大満足できる。平面のやすり部分はほとんど使っていない。また、足の爪は厚くて硬すぎるのかなかなか切れない。普通の爪切りを使っている。

電動爪切り。

 

内窓

 暑さ寒さを懸念しているのは冒頭から繰り返しているとおりで、その対策として内窓に高い費用対効果を期待している。重要なのが補助金だ。先進的窓リノベ2024事業という施策があり、一定の断熱効果を上げる窓と玄関ドアのリフォームに多額の補助金が出る。特に内窓(二重窓)の設置は還元率も断熱効果も高い。昨年に続き 2 回目らしく、やや還元率は下がったとも聞く。それでも、持家なら絶対にすぐやるべき。行政が出すお金にはアンテナを常に張るべき。話が脱線するが、お金を理由に結婚や育児を断念するのは早計ではないかと思う。

window-renovation2024.env.go.jp

 現在は依頼した複数の業者の現地調査が終わり、各社の見積が出そろうのを待っているところだ。最大で大小 11 枚の窓の内窓工事を予定している。その場合の補助金額が 477000 円。現状出ている見積で最安のところが 644890 円。もしここで追加費用がなければ差引き 17 万円、 1 枚当たり 1.5 万円でそれなりに立派な内窓を付けられる。DIY が泣きたくなっちゃうね。断熱というのは建物全体で考えなければならないため、あまり窓だけ上等にしても効果は限定的だろうが、それでもこの価格は破格だ。建物価値も上がる。

 防音にも期待している。窓が多くて日当たりが良いといえば否定はしないが、その分暑さ寒さの他に雨風の音もうるさい。通り抜けのない道路なのでひとや車の音は静かなものだが、反対にこちらが出す音をより気にしなくて済むというのも魅力。アパート時代イヤホンで弾いていたピアノも、日中は自由に音出しするようになってより楽しくなった。あとは大きな声で歌いたいのだが、一重窓のいまはまだ少し気を遣っている。

 リフォームの依頼は当然初めてで、手探りだ。一般に、リフォーム会社やホームセンターに頼むよりも、工務店や大工に直接依頼する方が中間コストを抑えて良い仕事が受けられるとされる。しかし、内窓についてはそうとも言えないかもしれない。まだ道半ばでありかつこの先対照実験をすることも叶わないが、現状の業者選びの所感を書いておく。

 絶対に欠くことのできない点として、上記の補助金に対応していること。今回の補助金は、申請を出して認可を受けた業者による取付が条件で、そもそも業者が対応していなければ補助金は下りない。補助金で競争の激しい窓リフォームにおいて、昨年から同様の施策があったにもかかわらず対応していないような業者は、はなから問題外だ。

 ネットに対応していることも重要。古式ゆかしきホームページでも、リフォーム仲介プラットフォームの登録でも、大手ブログサービスでも、SNS でも何でもよい。問い合わせや事業内容を確認する窓口がネット上にあることが重要。先の補助金対応かも調べられるし、いまの時代にネットなしでまともに競争できているような業者があるとは思えない。

 これらを前提として、少なくとも今回はだめ(そう)だったやつ。ホームプロ経由の業者。ホームプロというのは大手のリフォーム紹介サイト。顧客が匿名でリフォームを募集、登録している業者がそれを見て手を挙げ、マッチングするというもの。

www.homepro.jp

 今回は総合リフォーム会社 2 社、専門不明の工務店 2 社からメッセージが来た。うち総合リフォーム業者 1 社を除く 3 社に現地調査と見積を依頼した。 1 社蹴ったのは、立会いの時間と手間を惜しんでのこと。社会勉強として大変な娯楽性があるが、普通に働いているひとなら 3 社も相見積すればそれだけで疲弊すると思う。

 総合リフォーム会社、A 社の場合。現地調査に来たのは二級建築士等の資格を持つ営業部長。建物を見る目は確かな様子だった。しかし、寸法の計測は簡易的で、あくまでゆがみや隙間を補正する部材等をまったく考慮しない、簡易的な材料と工賃の見積をしただけだった。どうやら、ここから依頼を進めて初めて実際の施工業者による見積をするらしい。無駄が多い。仕事だけ取って自分たちの手間は省き、あとは下請けに丸投げといった雰囲気。(簡易)見積 94 万、高い。却下。

 工務店、B 社。現地調査員 1 名、保有資格は二級建築士、インテリアコーディネーター等。ゆがみのある古い木造戸建を見慣れているようには見えなかった。一見して気付いていないのか、あるいは気付かないふりをしているのか不明だが、窓枠のゆがみや傾きを気にする様子もなく、簡易的に寸法を取っていく。メジャーの扱いも下手で、安物っぽい。エリートコースを進んできた人間で、現場の経験は少ないと邪推した。今回のような自由度の低いリフォームでは、真価が見られないのかもしれない。見積 73 万、安め。しかしずさんな調査でいくら追加費用が取られるのかわからないし、隙間だらけの工事になるかもしれない。却下。

 工務店、C 社。現地調査員 1 名、名刺には営業とだけあり、資格の記載なし。建物の専門家には見えなかった。こちらの測定も簡易的。 89.3 万、高い。却下。

 以上、ホームプロ経由はいずれも外れだった。現地調査時間はいずれも 30 分足らずで、とても正確な施工をしてもらえるイメージが浮かばなかった。

 これらとは別に、大手ホームセンター 2 社にも依頼。 D 社は近所の店で直接申し込み、E 社はネットで申し込み。この 2 つは所感が似ていて、どちらも優良そうである。

 現地調査。D 社は 1 名、E 社は 2 名。下請けとの直接交渉を防止するためか、名刺はいずれも出されなかった(聞けば教えてくれたかもしれないが)。測定は丁寧で、必ず縦横それぞれ 3 ヶ所ずつ長さを測っていた。道具もしっかりしたもの、アナログメジャーとレーザーを併用、水平器も当然のように使用していた。これが普通だよな。作業員 2 名の E 社はとくに丁寧で、ここだけレーザー墨出し器を使っていて、対角まで測定、その場で検算をしていた。聞けば、サッシメーカーである LIXIL 直属の施工業者として派遣されているため、施工にあたって隙間が何ミリ以内であるといった細かい決まりがあるらしい。D 社は 1.5 時間、E 社は 1 時間ほど測定に時間をかけていた。D 社の見積は 66.8 万円、安い。きちんとゆがみの補正費も材工共で含まれている。ただし、ここにはある 1 ヶ所施工が難しいと断られた。E 社は調査や見積に時間がかかっているのがネックで、まだ見積が出ていない。ただ、ネットでの簡易見積によれば D 社と似たようなものになると思う。

  6 社目となる最後が窓とドアのリフォーム専門を謳う工務店 F 社。ここも良さげで、冒頭の最安の見積はここ。現地調査員 1 名、名刺は名前のみで役職すら記載なし。丁寧な調査で 2 時間弱。ただ、隙間部材やゆがみに関することは何も言われず、見積にも記載がないので、あらためて問い合わせる予定。

 さて、このように有力 3 社のうちホームセンターが 2 社と、自分で依頼をしておいてなんだが意外な結果となった。推測だが、価格と品質には大量発注と仕入れが関係しているのではないだろうか。そもそも内窓の設置というのは、リフォームとしてはおそらく簡単な部類である。あくまでリーズナブルで施工精度をさほど要求せず、大量生産をしている LIXIL と YKK の商品の話だが、ゆがみがなければ素人でも寸法を測って発注、取付が可能だ。デザインや提案にかかる費用はほぼなく、工事に割かれる人員や時間も極めて少ない。するとどこで価格競争するかというと、仕入れである。優れた仕入れルートを持っているところが、よく出てくる本体価格 5 割引きといったインチキ商法を先導しているのだろう。また、工事が簡単でどこの業者でも引き受けているというのもポイント。複数の施工業者を下請けに、広告をばらまいて大量の受注を可能にするホームセンターのようなところの方が、スケールメリットで工賃単価を下げても利益が得られ、当然仕入れ競争にも有利になるだろう。結果的に、中間マージンを出してなお、安くなるのではないか。施工精度については疑問が残るが、好き放題やって高い利益率を出す工務店ではなく、サッシメーカーの監視の下一定の基準で施工する業者をうまく見定める必要があるのだろう。

 

物干しロープ

 気の利く賃貸ならあるもの、それは室内物干し。旧居には吊下げ式の物干し架けが備えついており、そういう細かいところは家賃に見合っていたんだよな。当然新居にはなかったので、部屋干しをどうするか。吊下げ式や壁打ち式は場所を取らないが、少し高いし古い家なので天井や壁へのダメージが心配。建物と独立した物干し台を置くだけのスペースはあるが、そうはいっても邪魔だし干せる量も少なく割高に感じる。そんなときに見つけた商品、ニトリの穴あき洗濯ロープ。ニトリは材質が安っぽくて見た目と機能性だけの商品も多いと思っているが、たまにこういった代えがたいアイデア商品を出してくるのだよな。

www.nitori-net.jp

 ねじで固定するタイプのスチールの小さな L 字フックを買い、一端をこれに、もう一端を備え付けのクローゼットの竿に引掛けて、しめて 700 円足らずで場所も取らない、たくさん干せる物干し場を作れてしまった。

 洗濯関連でもう一つ、洗濯ホースに取付けてナノバブルを発生させるといううさんくさい商品を買った。効果のほどは不明。元々は前住人の残したジャパネットのカタログにあった類似品に興味を持ち、ネットでその理論と効果のほどを調べていた。この手のミクロナノ商法には懐疑的だが、販売元のブログが面白かったので購入を決意。文章を買ったといってもよい。直販ショップだとその場でクーポンが使えて Amazon や楽天よりお得。 3184 円。

art-verre.com

 

トイレ

 新居で困ったことの一つが、トイレの水圧の弱さ。わたしは並外れた排便量を誇っており、新居の節水トイレでは必ず 2 回、時間を置いて流さないと流れ切らなかった。結果的にそれは、タンク内のチェーンを最大まで張ることによって、なんとか 1 回で流し切れるようになった。ただ、小で流す際にも連動しており、小でも大量の水が流れるのをもったいなく思っている。ただし、水道代に限れば最低料金の上限である 8 m^3/月もいかないため、減らしてもうまみはない。

hibihinichi.hatenablog.com

 戸建に住んだらやりたかったこととして、トイレのコンポスト化がある。毎日 400 g 以上出る我が便をそのまま下水処理場にやっているのはもったいなく、できるなら自己で活用したい。いろいろと調べた結果、草木灰での一次処理が良さそうである。別に既存の水洗トイレを撤去することはないので、尿は基本的に下水に流しつつ、便だけ回収して利用する方針。とりあえず 20 kg で 3700 円という破格の木灰を入手したので、もう少し道具をそろえて挑戦してみたい。いつになるかわからないが、土作りと園芸まで行けたら幸いである。

sonohen.life

item.rakuten.co.jp

 

まとめ

 さて、長くなってしまったが、一番言いたいのは「家は良いぞ、家は楽しいぞ、皆家を買え」である。別に戸建に限らない。金勘定とは別に、狭い賃貸に住み続けているなら、一度そこを出てみてほしい。若ければ若いほど良い。収入が低くとも土地と建物次第だ。独身でも関係ない。いざとなれば、多少損するかもしれないが売ればどうとでもなる。立派な社宅があるとか、いますぐに家族ができるとか転勤するとかでもなければ検討の余地がある。家賃補助が太いから賃貸を出たくないというのなら、それは少しうらやましい。一緒に週 3 パートになる方を勧めるしかない。それでは、不動産屋とのバトル編に続く。