虚用叢

見渡すかぎりうつろなくさむら

20弾感想

 本日のメンテナンス明けから、デュエプレで第21弾が発売される。3年ぶりに再開してから初めて経験する大幅なカードプールの更新であり、とても楽しみである。

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 とはいえ全公開されたカードリストを見ると、環境入りしそうなハイレアや新規テーマは少ないというのが率直な印象。NDでは相変わらず墓地ソが頭一つ抜けているんじゃないかと仮組みしたものの、新弾のカードがモールス以外抜けてしまった。ほぼ既存の墓地ソを握るのか、あるいは他を組むかはパックの引きによるところもあるので、メンテ明けを待ちたい。

構築守りすぎか?

 最近の遊びとしては主に、素引きして活躍させられないままのヨミ様を考えていた。結論としては、白黒のオラクルを単調に展開していく原点に回帰した。シンパシーありきでのカードパワーであり、それを生かせない構築は難しかった。

ラクル純度マシマシ。

 うれしい発見だったのが、小型のオラクルの性能は案外悪くないということ。ゴッドサポート付きの2000ラインを止められる2コスブロッカー、手打ちでも優秀な盤面に残る除去トリガーである王様キナコ、クリーチャー展開からちょうど手札が枯れるころに着地できる重さのリソース札かつ、ハンデス対策を1枚で担えるヴォスラディッシュ

 加えて、ビマナ、特にシータ基盤対面に欠かせないのが、3コストのフリルとミョウガ。呪文のコストアップ、および次に使いたい呪文を抜けるこの2体が強烈なメタ性能を持っていると気づいた。ヨミの着地がこのデッキの1つのマイルストーンであり、そのコスト軽減をしつつ、吸い込むやリュウセイホールによる除去をかわし、反対にテンポを奪うことができる。ミョウガは後攻でも間に合うカードであり、先行でフリルを連打すればそれだけで大きく有利が取れる。

 一方で、墓地ソには極めて不利、無理対面と言わざるを得ない。青赤ドロン・ゴー合わせて軽く10戦以上はしたが、1勝もできなかった。2コスブロッカーで刻みこそ抑止できるものの、それだけである。タダ同然で出てくるフィニッシャーのクロスファイアと5000GTが辛いのはもちろんだが、ロビーとキューブリックがインチキカードすぎる。とにかく並べないと話にならないデッキなので、バウンスでテンポを奪われ続けるのがあまりに厳しい。ビマナへのメタカードであったフリルとミョウガはこの対面では置物。かといって他に強いカードもない。

 序盤をしのいだとしても、豊富なルーターと墓地回収カードで手札0~1枚の状態からトップ解決を容易にしてくるため、4投のハンデス程度では対策になっていない。マドンナを積んだこともあったが、2体並べたところから7マナ貯められてキューブリックを素出しされたところでさじを投げた。GTとのにらみ合いまで持ち込めたところで、こちらが続けられる動きが8マナヨミくらいしかないのである。

 それ以外の対面について。リキピは墓地ソほど盤面干渉して来ず、リソース面ではジャバジャック依存が強くタッチがそれなりに刺さるため、不利の部類で収まっている。シューゲイザーや白緑アガサにもタッチが刺さる。フリルミョウガも有効で、ヨミ着地が安定、かつ盾も強くないので有利。青黒祝門はチャーマジュンにキナコ、ダークネスにヴォスラディッシュ、インザラブにコットンもしくはジャスティスと、それぞれ対抗札があるため微有利といったところか。祝門が埋まっている前提で盾を詰める余裕があるなら、ダークネスで相討ちされるヨミは寝かさないまま、小型オラクルで割り切り、あるいはインザラブを起動させて盾をゼロにし、次のターンでヨミ以外全タップのラシャでフィニッシュするプランを取れる。スパークやハンドと違い、ヴォスラディッシュで拾えるところがラシャの偉いところ。その他、総じて呪文を序中盤の繋ぎにしているデッキには強いが、そうでなければ素のデッキパワーが低く、環境外デッキ同士では押し負けがちという感覚。最高でプラチナ2-1までは行ったのだが、トップシェアの墓地ソにタコ負けする現状、デッキが完成しているとは言えない。

 他に試したカードの一例として、光臨系統はイマイチだった。そもそもミルクやカリーナによる4ターン目光臨は決まらない。リュウセイホールしかり、吸い込むしかり、キューブリックしかりである。2コスブーストもしくはアクロアイトからカリーナ+ラシャもしくはキリモミ・スラッシュが限られた3ターン目光臨の道だが、要求値の割に盤面の貧弱さが悲惨。踏み倒し先も不安定で、スタバックはメタカード止まり、ストロガノフは多色が重く、デカブルはカリーナで呼べない。そうなるとリリィやシラヌイ辺りだろうか。ビート色が強くなるため、ヨミとは合わないだろう。また、ドロマーで組む場合、色事故が避けられない。2コストオラクルの着地が安定しないため、展開のための光臨軸によってかえって展開が遅れるという本末転倒な事態に。光臨で可能性を感じたのは、ドリメに入ったリンリンくらい。

 シンパシー以外の踏み倒し手段であるゾロスターも、タップさせて自ターン終了という条件の不安定さ以上に、色が難しいという印象。持っていないので試せていないが、ヨミの前にアシッドを挟めばどうにかデッキにならないか。ビート対面にヨミだけをポン置きしてもね。

 以上、オラクル同好会はこんな感じ。ナーフ後補償措置が終了するということで、最後はメイ様お別れ会2をしていた。ナーフにより、1マナで縦置きする前提ならメイ様は添い寝相手が必要に。2コスドリメの候補である、仲間を破壊時マナに返せるペンペンに着目し、学校男と合わせることに。ドリメ以外の黒のリソース要員兼フィニッシャーとして、ブリティッシュを据えた。学校との相性も良い。NDのプールだとドリメは相手に干渉ないし妨害できるカードがより少なく、黒でそこが補えるようになったのがお気に入り。意外と回った。NDでも純ドリメで組んだ方が強いかもしれない。しかし、このデッキの真価は、不意に黒を置いて除去やハンデスを投げつけるところにある。

メイ様卒業につき閉校。

 このデッキも白黒オラクルと同じく基本的にはコントロールなのだが、やはりどこかでビートに転じないといけない(エクストラウィンは決まらない)。T・ブレイカーが不在のため、過剰1打点でワンショットするか、どこかで1点刻んでおくかは永遠にわからない。ビマナ対面のトリガーは割り切りで良いかと思っているが、墓地ソに刻むのが嫌すぎる。安全に勝つためのフィニッシャーを入れずに勝てるならその方が良いと思っているので、ビートデッキの練習をするべきなのだよな。

 というわけで、最後まで20弾環境を楽しんだ。冒頭のとおり、新環境は引き続き墓地ソースが規定するのではないかと予想している。それに速度負けしないビートダウン、あるいはそれらにトリガー1枚で返せる可能性のある祝門、天門、カツドン破を使えるデッキが対抗できるだろうか。ゴッド・ゲートは……。マントラロスターのイラストが好きすぎるので使ってみたい。オラクル軸よりシューゲーイザーで元気にやりそうな気もするが。